自由研究のテーマが決まらない! そんなお子さまへのヒント集
自由研究で悩むのがテーマ選びです。有意義な学習をするためにも、意欲をもって楽しく取り組めるテーマを選びたいものです。しかし、ただ漠然と考えたところで、なかなか思い浮かぶものではありません。お子さまの興味や関心、疑問などを出発点としたテーマ選びのポイントをご紹介します。
興味や関心からテーマを決めよう
自由研究のテーマ例が掲載された書籍やホームページを参考にするのもいいのですが、最初はお子さまの興味や関心、疑問を見つめ直すことから始めてみましょう。そのほうがテーマに対する思い入れが強まって、より意欲的に取り組めるからです。一般的なジャンルとしては、「調査」「観察」「実験」「工作」があります。この中から、好きなものや得意なものを選ぶといいでしょう。次のような視点から考えると、テーマが見つかりやすくなります。
◎自分が好きなことから選ぶ
趣味やスポーツをはじめ、どのお子さまにも夢中になれることがあるはずです。自分が好きなことであれば、「知りたい!」という気持ちが自然と湧いてきますし、何より楽しく進められますから、まずは興味や関心からテーマになりそうなものを探ってみましょう。例えば、「サッカー」が好きなお子さまなら、「前回のワールドカップに出場した国について研究する」「サッカーボールの構造を調べる」「サッカーで重要な筋肉の部位を調べる」……など、いろいろと考えられます。自由研究のテーマにすることにより、サッカーがもっと好きになったり、上達のきっかけとなったりすることもあるはずです。
◎学校で勉強したことから選ぶ
授業で学んだことの中で、「もっと知りたいな」と関心をもったり、「これはなぜだろう」と疑問を抱いたりしたことがあったら、それを自由研究のテーマにするという手もあります。例えば、天体の星について調べたいと思ったら、保護者と一緒に夜間に観察したり、天文台を訪れたり、夏休みならではの学習につながります。これまでに学習した教科書の範囲をパラパラとめくって、知的好奇心がくすぐられるようなテーマがないか、探してみましょう。
◎日常生活で気になっていることから選ぶ
日常の疑問や不思議に感じたことが立派なテーマになることもあります。「雲はどのようにできるのだろう」「天気予報の天気図が詳しくわかるようになりたい」「鳥はどうして飛べるのだろう」「虫歯はなぜ痛むのだろう」……etc. ちょっとした思い付きでも、調べ始めると意外と広がりがある場合が少なくありません。生活の中で気になることについて、ぜひお子さまと話し合ってみましょう。
テーマは夏休みの最初に決めよう
自由研究は、何から取り組めばよいのか明確ではないこともあって、つい後回しにしてしまいがちです。しかし、テーマ選びだけでも、最初に済ませておくことをおすすめします。ギリギリになって始めると、コツコツと毎日観察するようなテーマは選べませんし、自分の興味や関心より、どうしても時間がかからないことが優先されるなど、テーマの範囲が大きく制限されてしまいます。また、早い時期であれば自由研究に関連させた旅行の計画を立てられるかもしれませんし、博物館や科学館、天文台などで実施される自由研究に関わるイベントや講座にも参加することができます。
能力に合ったテーマを選ぼう
お子さまが明らかに無謀なテーマを選ぼうとする場合もあるかもしれません。そういうときは、研究の見通しを話し合い、「ここまで調べるので精一杯かもね。ひとまず、ここをゴールにしてみたら?」などと、適切なレベルに導いてあげましょう。あくまでも相談相手というスタンスを崩さず、お子さまに「自分でテーマを決めた」と感じてもらうことが、その後の意欲につながります。