夏休みがチャンス! お子さまが伸ばすべき3つの力とは?

長い夏休み、小学生のお子さまは家で過ごすことも多いのでは? 夏休みこそ将来につながる力を養うのにふさわしい時期。これからの小学校生活、そして将来に向けて、お子さまに伸ばしてほしい力があります。それは、お子さまが生涯を通じて自ら学び、成長し続けていくための土台となる力です。


 夏休みは、子どもの好奇心を刺激するイベントもいろいろ。
また家で過ごす時間も多いので、普段は忙しくてとりかかれなかった子どもの「やりたいこと」ができる絶好の機会です。この機会に思考力・探究心・主体性を伸ばしてあげましょう。それらの力は、さまざまな情報を基に筋道を立てて考え、答えを導き出す力、自分から課題を見つけ、まわりの人と協力して解決していく力、深く疑問をもち、掘り下げてみる力です。お子さまの小学校生活はもちろん、大人になってからの応用力にも役立ちます。
夏休みの自由研究や、子どもが主体の旅行、さまざまな体験セミナーなどで養える伸ばしたい力。宿題やさまざまな体験を通して育ててあげたいものです。

 

 

試行錯誤する力が本物の思考力を育てる

 長い夏休みは試行錯誤する機会が多く、そのことがお子さまの思考力を育てます。思考力を伸ばすことで、やってみる力と姿勢が育まれます。
一見正解のないような問題でも粘り強く考え、自分なりの解決法を導き出す力は、学びの土台になります。
おけいこ事や、自由研究などの夏休みの宿題、旅行や体験セミナーへの参加などなど、お子さまが自分なりに考える機会がお子さまの思考力を伸ばしてくれるのです。
教育の専門家 親野智可等先生いわく、思考力を伸ばすために親ができることは、「本人が好きなことを応援する」こと。

 

お子さまの脳は、好きなことに没頭しているとき高速回転しています。そのとき、あれこれ試行錯誤して考えたりアイデアを思いついたりなどしながら、思考力がぐんぐん育っていきます。そこで高められた思考力は、当然ながら勉強面でも発揮されるようになり、学力に結びついていきます。
思考力が養われていると、初めて出会う問題に対しても「面白そう」とか「やってみよう」と思う気持ちが強くなります。

また、自分の知識と知識を組み合わせ、試行錯誤しながら問題解決への糸口を探っていくこともできます。

 

 

夏休みの自由研究で育む探究心

 いつもとは違う発想で、物事に取り組む機会がある夏休み。時間があるからこそ、向き合える疑問に立ち向かうことができます。だからこそ、夏休みのこの機会を利用してお子さまの疑問を探ってあげましょう。また、この疑問こそが探究心を育てる核となります。
探究心というのは、「好きなこと、気になることを徹底的に突き詰めたくなる気持ち」と言うのは、身近な自然の中で子どもも大人も本気で遊ぶ「原っぱ大学」代表の塚越暁さん。

 

毎年、夏休みに出される自由研究は、実はお子さまの視野を楽しく広げて探究心を育ててくれる宿題なのです。
探究心を育てる自由研究のためには、お子さまの好きやワクワクからテーマを探して、楽しんで取り組むのがいちばん、と塚越さん。「自由研究とはこうあるべき」というフレームは取り払ってしまうのがよいそうです。

 

テーマが決まったら、次はどのようなカタチにしたらおもしろいか考えます。平面、立体またはグラフかレポートなど。ざっくばらんにアイデアを出し合うと、質の高い作品になります。
また発表することも有意義な体験になります。自宅で発表会をするというのも有効。認めを得ることでお子さまの視野が広がります。

 

 

「やりたい」と決めたことに取り組むことで伸びる主体性

 「やりたい」と思ったことに取り組むことで、人に言われなくても積極的に知識を得ようとする気持ちも夏休みに育てることができる力。これはお子さまの主体性を伸ばします。
夏休みは家族でおでかけを計画されているご家族も多いのでは。たとえばそんなおでかけを一工夫することで、お子さまの主体性を伸ばすことができるのです。日頃行けない場所への旅行ができるのも夏休みならでは。

 

主体性は「やらされた」という気持ちがあると主体性は伸びない、と親野先生。
今年は夏休みのおでかけの計画を、お子さま主体で立ててみるのもおすすめです。お子さま自身が計画すると、興味をもって意欲的に取り組めるため、体験の中で「好きなこと」「やりたいこと」を見つけやすくなります。
やりたいことを見つけられたことで、自分で積極的に知識を得るようになり、学びを深めていくことができます。知識が増えるとそれが自信に。さらに自分を高めようと思う自己実現力が、将来を生き抜く「生きる力」につながっていくのです。

 

お子さまの力を伸ばしてあげるのもおうちのかたの役目。日々の学習だけでなく、将来を生きていくためにも必要な3つの力。夏休みの宿題や自由研究、旅行などの体験から養ってあげたいものです。

 

 

 

 

 

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プロフィール


親野智可等
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・『子育て365日 親の不安がスーッと消える言葉集』(ダイヤモンド社)
・『反抗期まるごと解決BOOK』(日東書院本社)


長年の教師経験をもとに勉強法・家庭教育・親子関係などについて具体的に提案。
Instagram、Threads、X、YouTube「親力チャンネル」、Blog「親力講座」、メルマガなどで発信中。ドラゴン桜の指南役としても著名。最新刊『子育て365日』などベストセラー多数。全国各地の教育講演会でも大人気。詳細は「親力」で検索

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