親子で伸ばす「学習習慣」
家で過ごす時間が長いときこそ、家での学習習慣を身につける絶好の機会です。
学習習慣のポイントは効果的な声かけ。
低学年のお子さまはまず学習の楽しさを、高学年のお子さまにはより思考力を伸ばせるように、おうちの方から習慣づけてあげましょう。
家での学習習慣は勉強が楽しくなるだけでなく、お子さまの自信にもつながります。
家庭で身につける学習習慣で勉強時間が楽しくなる
ぜひ実践したい、学習習慣。
普段学校に行っているときは、学校生活がメインになるので、日常生活になかなか家庭での学習習慣を組み込めません。
しかし、長期間の休みであれば、1日の予定を立てやすいので、この機会に家庭での学習習慣を実践してみましょう。
家庭学習のポイントととりかかりの工夫について、教育の専門家である親野智可等先生にうかがいました。
<ポイント>
まずは決まった時間に声かけすること。
お子さまといっしょに決めた時間に「勉強の時間だよ」と声かけをします。
決まった時間に行うことで、歯磨きや洗顔と同じように家庭学習を当たり前の習慣にすることが大事です。
とくにまだ家庭学習に慣れていない低学年のお子さまの場合は、おうちの方が前向きな姿勢で学習に関わることで、「いっしょなら楽しい」→「楽しいから続く」→「習慣になる」というサイクルが生まれます。
声かけでは、勉強や生活のことをほめてあげて子どものやる気を引き出します。
「なぜ勉強しないの」「駄目じゃない」など否定語は使わないように。
また「先に勉強しておくとあとでたっぷり遊べるよ」、高学年の場合は「歴史が得意になるよ」など、いずれもよい結果をイメージさせる声かけがおすすめです。
<とりかかりの工夫>
今日やる分を見える化
今日勉強するページには付箋などで印をつけます。分量が見えないと気が重くなりがちですが、あらかじめ量がわかっていれば、お子さまも安心。目安がわかればそれがやる気にもつながっていくはず。
とりあえず1問方式
たとえば、朝ごはんの前に、計算問題1問、漢字書き取り1問など、1問だけ解きます。1問やってみると全体の量がわかり終わりも見えます。つまり、見通しがつくので、本格的に取り組むときのハードルが大いに下がります。見通しがついていないときは取りかかるのが大変です。
勉強前のお楽しみクイズ
こちらは低学年のお子さま向けの工夫です。
低学年は、まだ学習に慣れていません。学習に慣れるまで、勉強への準備運動としてクイズを用意してみて。紙に鉛筆で書くという勉強と同じ動作を行うことで、やる気が刺激されます。
これならスムーズに勉強に移行できそうです。
今回紹介した親野智可等先生によるポイントととりかかりの工夫は、お子さまに自然に学習を習慣づけるヒントです。
ただし、「今のうちに学習習慣をつけないと!」と無理強いしすぎないでください。学習が当たり前の習慣になるに越したことはありませんが、子どもの成長には個人差があるので、無理は禁物。
それよりも、まずは「勉強が楽しい」と思えるようにしてあげましょう。それさえあれば、だんだんと学習習慣がついてきます。