二十四節気の一つ、「清明(せいめい)」の詳しい意味や由来とは?

清明(せいめい)ってどんな意味? どのような気候を表しているの?

 清明は二十四節気の5番目の節気で、4月5日頃から穀雨(4月21日頃)の前日までにあたります。また、清明に入る当日を指すこともあります。

 清明とは、春先の清らかでイキイキとした様子を表した「清浄明潔(しょうじょうめいけつ)」という言葉を略したもの。確かにこの頃には春風が吹いて暖かくなるとともに、空気が新鮮で爽やかになり、天地は明るく清らかになりますね。また、桜を始めとするさまざまな草木の花が咲き誇り、お花見シーズンも到来。万物が若返り、すがすがしさや明るさを感じる美しい季節です。

 二十四節気の発祥である中国における清明節は、雨季が到来する前に草むしりをして先祖の墓を掃除する風習があることから、「掃墓(そうぼ)節」とも呼ばれました。

 また、行楽に適したシーズンでもあるので、「踏青(とうせい)」と称して郊外へ散歩などをする人も多いそうですし、清明節に近い時期に摘んだお茶ほど、香りと甘みがある高級茶とされていたりもするそうです。いろいろな自然の恵みを実感できる時期なのです。

 

 

日本での清明の頃の風物詩はどんなもの?

 清明の頃である毎年4月8日には、お釈迦様の誕生を祝う「潅仏会(かんぶつえ)」という行事が行われます。これはお釈迦様が4月8日に生まれたという伝承に基づくもので、降誕会(ごうたんえ)、仏生会(ぶっしょうえ)、浴仏会(よくぶつえ)、龍華(りゅうげえ)会、花会式(はなえしき)、花祭(はなまつり)など、さまざまな別名もあります。

 日本では、さまざまな草花で飾った花御堂(はなみどう)を作って、その中に仏様を置き、ひしゃくで仏様に甘茶をかけてお祝いするのが一般的になっているようです。

 沖縄では「清明祭(シーミー)」といって、先祖の墓前に親族が集まり、お酒やお茶、お花、重箱料理などを供えたあと、みんなでごちそうをいただく習慣があります。沖縄のお墓の前には「清明祭」をするための広いスペースがちゃんと設けてあり、そこへ親戚一同が集まって、宴が催されるとのこと。暖かくなってきた頃なので、ピクニックのような感覚でどのお墓もにぎやかになるようです。

 清明の時期は、進級などで生活環境が変わったお子さまも、光と希望に満ちたフレッシュな気持ちで新生活に取り組まれている頃でしょう。春の陽光のように、温かな気持ちでお子さまを応援してあげたいときですね。


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