リコーダーを上手に吹きたい 【第4回】サミングで高い音に挑戦!

Benesse教育情報サイトには、リコーダーに関する悩みや相談が数多く寄せられています。
そこで、作曲家であり、リコーダーをはじめとするさまざまな笛の演奏家として活躍中の野田晴彦さんに相談にお答えいただくと共に、リコーダー演奏のコツやリコーダーの楽しさを伺います。
前回は、低いドの出し方を練習しました。今回は、高音を出す「サミング」を学びましょう。

<リコーダーを上手に吹きたい(動画)>



<トレーニング 4日目>

サミングの練習を「むすんでひらいて」でやってみよう


ポイントは2つ
 ★親指のすき間をきちんとつくろう
 ★いい音が出る息の強さを探そう



「サミング」って何?

前回も練習した「きらきら星」を、今回は1オクターブ高い音で吹いてみましょう。
1オクターブ高い音を出ために必要なテクニックが「サミング」という方法です。「サミング」は英語で親指を表す「thumb」に由来する言葉で、リコーダーの裏側に1つだけある穴をおさえる親指の使い方のことをいいます。

指使いはまったく同じでも、サミングを使って裏側の穴に、少しすき間をつくることで、1オクターブ高い音を出すことができるのです。



「むすんでひらいて」でサミングを練習しよう

まず、指使いが比較的簡単な「むすんでひらいて」を演奏してみましょう。
この「むすんでひらいて」はサミングの練習によい曲です。まず、サミングなしでの演奏を練習し、吹けるようになったらサミングありの練習をします。1音ずつ高い音を出す練習をするよりも、曲のメロディーがあったほうが、楽しく練習することができます。
「むすんでひらいて」をサミングありで吹けるようになったら、サミングはマスターできたも同じ! いろいろな曲を1オクターブ高く吹いて、リコーダー演奏を楽しみましょう。



覚えておきたいサミングのポイント

最後に、サミングのポイントをおさらいしておきましょう。サミングで大切なポイントは次の2つです。


 1. 親指の穴に小さなすき間をつくる
 2. 息の強さ

前回の低いドとは異なり、サミングの場合は、ほんの少し息を強めに吹くと、うまく音が出ることが多いです。とはいっても、一人ひとり、ほんの少しの違いでまったく音の出方は違ってきます。自分なりに一番いい音が出る息の強さを、演奏しながら探すとよいでしょう。これがリコーダー演奏の醍醐味(だいごみ)です。

※動画では1オクターブ高い「きらきら星」の演奏にぴったりな、伴奏映像を用意しています。ぜひご覧ください。

次回は総仕上げ、「アンサンブル」です。


プロフィール


野田晴彦

TV番組やミュージカル、CD等に多くの楽曲を提供するとともに、ワールドフルーティスト(世界各国のさまざまな笛の演奏家)として活躍中。

子育て・教育Q&A