【これからの時代に必要な力】新しい時代に対応する、中学生の学びと親の関わり方

 これからの教育では、求められる資質・能力も、学ぶ内容も、学び方も大きく変わります。教育が変わるということは、すなわち、子どもの学習に関わる親の意識も変わらなければならないということ。中学生の親世代に必要な心構えをテーマに、ベネッセ教育総合研究所の黒木研史と中垣眞紀が対談しました。

 

 

2018年、次期「学習指導要領」が告示される

中垣:今から140年ほど前、明治時代の初めごろから、日本では「全員で効率的に仕事をする人材」を育てることが教育の目的であったと言ってよいのではないかと思います。現在の学習指導要領は、各学年、各教科で学習する内容を中心に規定されています。たとえば「小学校1年生でたし算をやります」などですね。学習指導要領で学ぶ対象が規定され、それを理解し覚える、基礎的・基本的知識や技能を習得することが「学び」のが中心でした。

 

黒木:社会がどういう状況にあるかによって、教育のあり方も変わります。2018年には、新しい学習指導要領が告示される予定です。そこでは単に知識を覚えるだけでなく、学ぶことと社会とのつながりを意識した教育が行われることになりそうです。基礎的な知識・技能を習得し、実社会や実生活の中でそれらを活用できるようにする、という視点です。

 

中垣:世の中は複雑で、かつ変化が激しくなりました。いつ、何が起こるか、誰にも分からない時代です。ですから、課題を見つけて、自分で考えて、他者と協働的に問題を解決しながら世の中を作っていくことが、求められているのです。

 

 

『ベイマックス』にみる多様性

黒木:勉強で身につける知識も、多様化していくことになるのかもしれません。「どこで何をしたいか」いう個々の目的に応じて、必要な知識やスキルが違ってくる。それは優劣の差ではなく、得意分野、不得意分野がそれぞれ違うということです。『ベイマックス』という映画がありますね。さまざまな文化が混ざり合った社会が物語の舞台です。そこでは、多様な背景を持つ人たちが、お互いの長所を出し合いながら問題を解決していきます。この映画のストーリーは、まさに今の社会の多様性を表していると思います。

 

中垣:そうは言っても、子どもたちは今の教育文化の中で小学校、中学校時代を過ごしてきたわけですから、「勉強とはこういうものだ」というイメージができあがってしまっていると思います。これまでに勉強は「嫌い」と思ってしまったら、嫌いのままかもしれませんが、「自分の好きなもの、得意なものを見つけて、それを深く探求することが、これからの時代の勉強なんだよ」と、発想の転換を助けてあげることで、子どもたちの勉強に対する取り組み方も変わってくるかもしれません。

 

黒木:そのとおり。保護者の働きかけは、キーになると思います。「とりあえず勉強しなさい」とか、「今やっていることは、テストに関係あるの?」というアプローチよりも、本人が興味を持ったことを、とことん調べさせ、考えさせるほうが、主体的に学習に向かうことができるのではないでしょうか。

 

 

独りよがりはダメ、人任せもダメ

中垣:また、自分で考える学び方を実践するにしても、社会に出たら独りよがりな結論を押し付けるだけではいけません。他人と知恵を出し合って、問題を解決する必要があります。

 

黒木:もちろん、人任せもよくありません。知恵を持ち寄る仲間の話をさっぱり理解できないのでは、チームになりません。仲間とのコミュニケーションが成立するための基本的な知識やスキルは持っておく必要があります。

 

 

一人ひとりが、違った役割を担う時代

黒木:これからは、一人ひとりが、他人とは異なる特長やスキルをいかしながら、社会の一員としてどのような貢献ができるか考えながら生きていく時代です。お子さまが将来の進路に悩んでいたり、勉強する目的を見失いそうになっていたら、「あなたは何が得意なの? 何が好きなの? 社会でどのように役に立ちたいの?」と問いかけ、自分なりの得意と不得意を客観的に知る手助けをしてあげてみてはどうでしょうか。自分はどんな力を身につけて、どのように生きていくのかを、お子さま自身が考えるきっかけを、保護者の方が作ってあげられるとよいですね。

 

 

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