一生使えるスキルを養う 国語の授業の達人の、読む力を育てる授業
お気に入りに登録
NHK Eテレ「Rの法則」や「社会のトビラ」を担当する、NHK制作局・教育番組部チーフ・プロデューサーの桑山裕明氏。番組を制作するため毎週のように学校を訪ね、たくさんの授業を見る中で、「こんな先生に教えてほしい」と思うことがあるという。今回は、小学校4年生の国語の授業を行うAD先生をご紹介いただいた。
***
千葉県で長年教師を務め、退職後も全国各地の小学校から招かれ、飛び入り授業をしているAD先生。小学4年生の国語の授業。題材は、新見南吉の『ごんぎつね』です。
AD先生が目指すのは、「ごんをどう思うか?」を考えることで読む力を育てることです。この日、皆で読んだのは、主人公ごんの紹介が書かれた冒頭の部分。文中の文言を根拠に正しいイメージをすることが、今回の授業のポイントです。
まず、先生は、「かわいらしい、ひどいなど、ごんの印象をズバリひと言で書きましょう」と伝えます。短い言葉にするのは、考えを整理することに役立ちます。
「ひとりでさびしい」「いたずらばかりして、イヤ」などいろいろな意見が出ました。そこで、先生は、よい印象を持った人は「○」、ひどいやつだと思った人は「×」をつけるよう指示を出します。「○」か「×」か、ここで大事なのは、決めた理由です。なぜ、そう思ったのか周りに納得してもらえる理由を持っているかどうかが大事です。しかも、その理由は、物語の中から探し出さなければなりません。
これは、大人になった時、役に立つスキルのひとつです。
みんなが読んでる!おすすめ記事
- 「○○さんと同じクラスにしてほしい」と先生に頼むのは、わがままでしょうか?[教えて!親野先生]
- モンテッソーリ教育とは?考え方や教育内容、教具、家庭での実践法も
- 豊島美術館 朝の特別鑑賞プログラムで自然や天候の変化を体験できる【直島アート便り】
- 入学祝いのお返しは、いつ何を贈ればいい?入学内祝いの相場とマナー
- 所変われば育て方も変わる? 発見! 世界の子育て 日本と違う? 子どものほめ方・叱り方(1)
- 直島でアートに浸かる!?大竹伸朗による「I♥湯」の楽しみ方と象のサダコとは【直島アート便り】
- 入学式にどんなバッグを持っていけばいい?サブバッグは?持ち物とマナーを知っておこう
- 所変われば育て方も変わる? 発見! 世界の子育て 日本だけ? 子育ての悩みの種「整理整頓・片付け」(1)
- 世界中から巡礼に訪れる心臓音コレクションも!現代アートを体験する豊島小学校のふるさと学習(後編)【直島アート便り】