1日30分で100枚の付せんが目標! 「辞書引き学習法」で自ら学ぶ子どもに

1日30分で100枚の付せんが目標! 「辞書引き学習法」で自ら学ぶ子どもに小学校に入学すると、子どもたちは本格的に文字を習うようになる。「言葉への関心が非常に高いこの時期に、辞書を楽しく使えるようになると、自学自習の力を育むことにつながります」と言うのは、「辞書引き学習法」を開発・提唱している中部大学准教授の深谷圭助氏。辞書と付せんを使って学習意欲を高める「辞書引き学習法」が、自学自習力を伸ばすためになぜ有効なのかを、深谷氏に伺った。

 

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学びにおいて、自ら主体的に知識や技能を習得していく姿勢は、高校・大学受験だけでなく、社会に出たあとも子どもの財産になります。この、自学自習の力をご家庭で身に付けるために有効なのが、「辞書引き学習法」です。知っている言葉に付せんを貼るだけという、シンプルな方法です。さっそくやってみましょう。

 

●用意するもの
・国語辞典(総ふりがな付きの子ども用、3万語以上の語いを収録しているもの)
・付せん(シンプルで文字を書き込みやすい2cm×5cmくらいのもの)
・鉛筆、消しゴム

 

●辞書引き学習の手順
(1)付せんには、あらかじめ通し番号をふっておく
(2)辞書をどこからでもよいのでめくって、知っている言葉を見つける
(3)見つけた言葉を、鉛筆で付せんに書いて辞書の当該ページに貼る

 

最初は1日10枚程度からスタートして、手順を覚えてきたら「1日30分で100枚の付せんを貼る」など、時間と付せんの枚数を決めて行うのがよいでしょう。ポイントは付せんに通し番号をふっておくこと。自分がいくつ言葉を調べたかがひと目でわかるので、目標を確認しやすいです。

 

貼った付せんが増えると、子どもは「自分はこんなにたくさん言葉を知っている」という自信が付きます。また、辞書を通じて自分の知らない言葉や意味にも出会い、「もっと知りたい」という意欲に火をつけることができるのです。

 

知らないことを自分で知るという経験は、すべての教科において自学自習の基本になります。辞書引きをとおして、ぜひこの経験を子どもたちにしてほしいのです。

 

出典:自ら学ぶ子になる! 辞書引き学習法【基礎知識編】 -ベネッセ教育情報サイト

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