お小遣いは月に1度が定番! 使い道はマンガ、ゲーム、プレゼント!?

アンケート期間 2011/10/19 回答者数:2,636人
アンケート対象:本サイトメンバー 小学生以上の子どもがいる保護者

  • ※百分比(%)は小数点第2位を四捨五入して表示した。四捨五入の結果、各々の項目の数値の和が100%とならない場合がある

「いつも注意しているのに、ついお小遣いの無駄遣いをしてしまう……」。お子さまに対してそんな不満を抱く保護者もいるのではないでしょうか。今回のテーマは、お子さまのお小遣い。小学生以上のお子さまをお持ちの保護者を対象に、渡す頻度や金額、お小遣いの使い方について、保護者の満足度などをお聞きしています。
お小遣いをテーマにしたアンケート結果は、2008(平成20)年にも公開しています。今回は2008(平成20)年の結果との比較も交えつつ、お小遣いに対する保護者の考えと感想をご紹介します。



成長につれて定期的なお小遣いが増え、小5では5割がお小遣い制

最初に、お子さまにお小遣いを与えているかどうかを伺いました。

【図1 あなたはお子さまに、お小遣いを与えていますか?(学年別)】

図1 あなたはお子さまに、お小遣いを与えていますか?(学年別)

お子さまの学年が上がるにつれて、「定期的にお小遣いを与えている」という保護者の割合が高くなりました。「高校生」では、7割を超えています。
こうした傾向は、2008(平成20)年の調査にも共通しています。お子さまが成長するにつれて、定期的にお小遣いを渡すご家庭が多くなることがわかります。



お小遣いの金額は「小学生」「中学生」「高校生」に大別される!

ここからの質問は、図1で「子どもに定期的にお小遣いを与えている」と答えた保護者を対象としています。まず、お小遣いの金額を伺いました。

【図2 1か月に換算すると、与えるお小遣いの金額はだいたいいくらですか?】

図2 1か月に換算すると、与えるお小遣いの金額はだいたいいくらですか?

小学生は、サンプル数が多くなる「小3」の平均額が「456円」、「小6」が「781円」ですから、3年間でそれほど大きくは増えていませんでした。
ところが「中1」では平均「1,810円」と、「小6」の倍以上にはね上がっています。「中1」と「中3」の比較では「中3」のほうが多いものの、差額はわずか「281円」に過ぎません。
一方「高校生」は「4,668円」と、「中3」の2倍を超えています。
つまりお小遣いの金額は、「小学生」「中学生」「高校生」と、大きく3つに分かれることがわかります。これは、2008(平成20)年の調査結果でも同じでした。
各学年の平均額を見ても、2008(平成20)年の調査とあまり変わりません。ただ、「中1」の平均額は2011(平成23)年のほうが540円高くなりました。他学年がおおむね100円前後の差であるだけに、かなり大きな変化です。これによって2011(平成23)年の調査は、「小6」と「中1」の金額の差がいっそう際立つ結果になりました。
なお、お小遣いを与えるサイクルは、「1か月に1回」と答える保護者が9割以上を占めました。



お小遣いの金額は家庭それぞれの理由や、参考にしたもの・ルールがある

では保護者は、お小遣いの金額をどのように決めているでしょうか。※定期的に渡すお小遣いについてお聞きしています。

☆今お子さまに与えている金額の理由、決め手、参考にしたものなどについて具体的に教えてください。

●不自由なくお昼ごはんを食べられるくらいの金額にしています(大学生の保護者)
●主人と子どもが話し合って決めました(高校生の保護者)
●文房具など、学習に必要なものがある場合はその都度お金を渡しているので、お小遣いのほとんどは趣味や友達づきあいに使っているはず。それを考えれば、妥当な金額だと思っています(高校生の保護者)
●毎月1万3,000円にしていますが、そこから携帯電話の料金を差し引いています(高校生の保護者)
●お小遣いの金額は、年齢×10円×30日(31日)。ただし上限を5,000円としています(高校生の保護者)
●わたしが子どものころ、親からもらっていたのと同じ金額にしています(高校生の保護者)
●高校生の平均的なお小遣いの金額をインターネットで調べて決めました(高校生の保護者)
●年齢×100円。わたしも子どものころ、そうだったからです(中2の保護者)
●お金をやりくりする経験をさせようと、少し多めの金額にしています。着たい服をバーゲンで買うなど、いろいろ工夫しているようです。好みや価値観を育むことにもつながると思います(中2の保護者)
●基本のお小遣いは1,000円とし、定期テストなどの成績に応じて変化させています。学年の平均点を超えた場合は翌月から100円アップ、平均点を下回った場合は100円ダウンといった具合です。平均点より10点以上高かったら500円、満点だったら1万円など、≪臨時ボーナス≫もあります(中2の保護者)
●学年が上がるごとに100円増えるシステム。小1のとき100円から始まって、今中2だから800円になりました(中2の保護者)
●1か月にどれくらいお金を使うかを子どもが自分で考え、「これくらいほしい」と申告。親としても納得できる金額だったので、その通りにしました(中1の保護者)
●中学生になったのを機に、それまでの800円から1,000円に値上げしました(中1の保護者)
●お手伝いを毎日するという約束で、好きな本やお菓子を買えるくらいの金額を渡しています(中1の保護者)
●友達と同じ金額にしました(小5の保護者)
●ママ友の口コミから世間の相場を知り、それを参考に金額を決めました(小5の保護者)
●下の子どものお小遣いは、上の子どもがその年齢だったときの金額に合わせています(小5の保護者)
●我が家は、学校の成績によってお小遣いが変動するシステム。家族で話し合って導入しました(小4の保護者)
●テストで良い点をとったり、お手伝いをしてくれたりしたときは臨時のお小遣いを与えます。だから、毎月のお小遣いは少なめ。「ほしいものがあったら、がんばってね」と伝えています。そうすることで、お金のありがたみを少しでもわかってくれたらと思います(小4の保護者)
●本人が望む金額を与えています(小3の保護者)

「年齢×100円」「学年×100円」「1日100円×30日(31日)」といったお小遣い金額の決め方は、どの学年にも共通して見られました。小学生の保護者には、「友達のお小遣いを参考にして決めた」という声も少なくありませんでした。



6~7割の保護者は、お小遣いの使い方に満足している!

続いて、お子さまのお小遣いの使い方について、保護者が満足しているかどうかを伺いました。※定期的に渡すお小遣いについてお聞きしています。

【図3 お子さまのお小遣いの使い方について、どの程度満足していますか?(学年別)】
図3 お子さまのお小遣いの使い方について、どの程度満足していますか?(学年別)

どの学年でも、「子どものお小遣いの使い方に満足している」という保護者が過半数を占めました。「高校生」の保護者を見ても6割近くに達しているのは、少し意外ではないでしょうか。もっとも2008(平成20)年の調査でも、全学年で6~7割の保護者が「満足している」と答えています。
満足している理由として、次のような声が寄せられています。

●計画的に使っていると感じるから(高校生の保護者)
●基本的に貯金していますし、たまにほしいものを買うときも、高価な場合は事前に「買ってもいい?」と相談してくれるので(中3の保護者)
●無駄遣いしないで貯金しているようです。貯める一方ではなく、ほしいものができたら買っています。わたしと違って(?)、自己管理ができていると感心します(中2の保護者)
●CDやゲームといった自分がほしいものを買えるよう普段は節約しており、計画性を感じるため(中2の保護者)
●友達と遊びに行くときも水筒を持参するなど、なるべく無駄遣いをしないよう工夫しているから。友達とのお金の貸し借りは小3のころに一度したことがありますが、そのとき叱って以来、していないようです。きちんとした金銭感覚を身につけていると思います(中1の保護者)
●うちの子は、親のわたしが感心するくらい無駄遣いをしません。やはり自分のお金だと思うと、使い道をよく考えるようです(小6の保護者)
●無駄遣いせず、自分できちんとお金を管理できているから。ただ、限定品や記念品には弱く、ときどき使いすぎてしまうことが気がかりです(小5の保護者)
●我が家ではお小遣い帳をつけていて、月末に残高が合わないと、翌月のお小遣いはあげません! 最近ようやく、きっちり計算して計画的にお金を使う習慣ができてきたと感じています(小3の保護者)
●子どもはお小遣い帳を自分でつけて、管理しています。ほしいものを買うために、計画も立てているようです。買ってあげていたころよりも、お金の価値を理解するようになったと思います(小3の保護者)

「無駄遣いせずに計画的に使っているから」という理由が目立ちました。「お金の大切さがわかるようになってきた気がする」という声も少なくありません。
一方、「子どものお小遣いの使い方に不満がある」という保護者も、小学校低学年から1割以上います。では保護者は、どのような点に不満を感じているでしょうか。

●お小遣いでマンガばかり買っているから(高校生の保護者)
●高校生になって行動範囲も広がるだろうと、中学生時代の倍に近い金額にしたんですが、後悔しています。マンガやライトノベルを買い漁ってばかりいるからです(高校生の保護者)
●息子はAKB48の熱烈なファンで、CDやグッズを買い込んでいます。同じCDを何枚も買うこともあり、わたしには無駄遣いとしか思えません(高校生の保護者)
●お小遣い日の翌日に、もう、「お金がない」と言い出す始末。あきれるほど計画性がない。息子の将来に不安さえ感じます(中2の保護者)
●娘は、お小遣いを文字通りあっという間に使い果たしてしまいます。誕生日のプレゼント交換とかプリクラ遊びとか、友達づきあいにいろいろお金がかかるのだとか。わからなくもないですが、お金のありがたみを少しは理解してほしいと思います(中2の保護者)
●趣味のキーホルダー集めにお金をつぎ込んでいます。すでに山のようなコレクションがあるんですが、本人は一向に満足しません。今月も早々とお小遣いを使い切り、お駄賃目当てにお手伝いを買って出ています。もう少し計画性を身につけてほしいです(小6の保護者)
●息子の小遣いの大半は、ガチャガチャとアイドル写真集に変わります。「少しは将来に役立つものでも買いなさい!」と小言が絶えません(小5の保護者)

無駄遣いに対する不満が大半を占めました。どのコメントにも、「計画性を持ってほしい」という保護者の強い気持ちが表れているようです。



お小遣いの範囲はどこまで? 趣味や友達づきあいは自分のお小遣いでまかなう!

次に、お子さまがお小遣いでまかなうものについて、ご家庭でのルールを伺いました。※定期的に渡すお小遣いについてお聞きしています。

【図4 どこまでがお小遣いでまかなうことになっているのか、お宅での決まりを教えてください】

図4 どこまでがお小遣いでまかなうことになっているのか、お宅での決まりを教えてください

最も多かったのは、「マンガは子どものお小遣いでまかなうことになっている」という保護者。7割近くを占めています。「友達へのプレゼント代」「ゲーム」「お菓子」の割合も高く、趣味や友達づきあいに関して「お小遣いでまかなう」とするご家庭が目立ちます。
それに対して、お子さまの生活に必要なものについては、「家庭でまかなう」という保護者が圧倒的です。「服」が約9割、「学用品」が約8割、「公共交通機関の料金」が約7割といった具合です。


いかがだったでしょうか。ご家庭それぞれの事情や考え方があるものですが、これからお小遣い制を考えているかた、お子さまからお小遣いについての希望を聞いているかたも参考になるアンケート結果だと思います。
次回は、お小遣いを渡していないご家庭や不定期に渡しているご家庭の現状、お子さまのお金の使い道についてどの程度保護者が把握しているのか、などについて紹介します。


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