学校で動物を飼っている子どもが約半数!

自宅で飼っていなくても動物が好きな子どもは7割!

次に、お子さまは動物が好きかどうか、また学校やクラスで飼育している動物について、保護者に話すことがあるかどうかを伺いました。

【図9 お子さまは動物が好きですか?】
図9 お子さまは動物が好きですか?


【図10 (横軸)お子さまは動物が好きですか?(縦軸)おたくでは、今現在動物を飼育していますか?】
図10 (横軸)お子さまは動物が好きですか?(縦軸)おたくでは、今現在動物を飼育していますか?


【図11 お子さまは、学校やクラスで飼育している動物についてあなたにお話しすることがありますか?】
図11 お子さまは、学校やクラスで飼育している動物についてあなたにお話しすることがありますか?

注:学校・クラスのいずれかで飼育していると回答した保護者対象(1,458人)



お子さまが動物好きであるかどうかを聞いた図9では、「動物が好きである」という保護者が全体の8割を占め、ダントツです。
「自宅で動物を飼っていない」というご家庭でも、7割以上のお子さまが動物好きでした(図10参照)。ご家庭の事情で動物を飼えないというお子さまも多いのかもしれません。だからこそ、学校やクラスでの動物との触れ合いを楽しむお子さまもいるのではないでしょうか。
また、「子どもは、学校やクラスで飼っている動物について話すことがある」という保護者は約4割。動物に対する関心の高いお子さまが少なくないことがわかります。



保護者の9割は学校やクラスでの飼育を歓迎!

では、学校やクラスで動物を飼育することを、保護者はどう思っているでしょうか。

【図12 学校やクラスで動物を飼育することについて、あなたはどう思いますか?】
図12 学校やクラスで動物を飼育することについて、あなたはどう思いますか?


最も多かったのは、「学校やクラスで動物を飼育するのは、良いことだと思う」という保護者。全体の9割を占め、圧倒的です。
その理由としては以下のような声が寄せられています。

●うちのマンションはペット禁止。だから学校で哺乳類や鳥類を飼ってくれるのは、子どもの情操教育に良いと思います
●事情があって我が家ではなかなか動物が飼えないため、学校で飼ってくれるのはありがたいです
●自宅では動物を飼えないため、保育園で飼ってくれていて良かったと思います。動物との触れ合いによって、生き物の世話の大変さ、命の尊さを知ってほしい
●水やりやトイレの掃除といった毎日の世話がいかに大変かを知り、「かわいい、かわいい」と言っているだけでは生き物は飼えないことを学んでほしいから
●テレビゲームの世界などでは、登場キャラがすぐに死んでしまったり、死んでもリセットすれば簡単に生き返ったりして、生命が軽んじられていると思います。学校での飼育は、子どもが命の大切さに触れる機会となっていると思います

目立ったのは、「自宅での飼育は無理だから、学校やクラスで飼ってもらえるのはありがたい」という声。「飼育をとおして、命の大切さを学んでほしい」という声も多く寄せられています。
一方、「学校やクラスで動物を飼うのは、良いとは思えない」という保護者からは、「アレルギーの子どももいるため」という理由がたくさん挙がりました。また、「夏休みなどの長期休暇中も世話をしなければならず、子どもへの負担が大きいから」という声もありました。



学校・クラスでの飼育、保護者にはこんな思い出が!

最後に伺ったのは、学校やクラスで飼っていた動物についての、保護者自身の思い出です。必ずしも良いことだけでなく、残念な思い出もあるもののその中から生命について、命の大切さや動物を飼うことや責任について学んだという声が多く寄せられました。

☆あなた自身の学校やクラスで飼っていた動物についての印象深い出来事を教えてください
●小さいころ、学校で犬を飼っていました。親に叱られた時、学校まで行って犬に話しかけていました。すり寄ってきてくれて、ずいぶん慰められた記憶があります
●クラスで30~40匹のオタマジャクシを飼っていました。だんだん手と足が生えてくるのを、「リアルだなあ」と言いながら友達と楽しんで観察していたのを思い出します。もっとも、数が多いので、世話の当番になると大変でした
●クラスでインコを飼っており、みんなで一生懸命世話をしていました。インコが死んだ時はクラス全員でお葬式をして、校庭の隅に埋めました。あの時、友達とともに流した涙は忘れられません
●幼稚園時代、クラスでインコを飼っていました。ある時なんと、わたしたちの目の前で、そのインコが蛇に丸のみにされてしまったのです! 先生も手が出せず、呆然としていました。自然界の厳しさや秩序を初めて目の当たりにし、当時はショックが大きかったものの、今は良い経験だったと思います
●スーパーでもらったヒヨコが成長し、自宅では飼えなくなったので、先生に頼んで学校で飼ってもらうことに。わたし自身が飼育係になり、一生懸命世話をしました
●学校でウサギを飼っていました。放課後何度も、餌にする野菜のくずをもらいに、友達と近所のスーパーに行きました。とても大切な仕事を任されていると感じ、誇らしかったのを覚えています
●印象的なのは、学校で飼っていたウサギ。生まれたばかりのウサギがかわいくて、つい友達みんなで触ってしまい、死なせてしまったことがあります。わたしもみんなも反省し、先生の注意をしっかり聞いて、「もう一匹も死なせないぞ!」という気持ちで世話をするようになると、ウサギの赤ちゃんも順調に育ち、徐々に数が増えていきました。生き物を飼う責任とやりがいを学んだと思います
●ウサギ小屋の真ん中に、土を盛り上げたものを二つつくり、その上に鉄板を置くと、ウサギはそこを住処にします。ある時ウサギが住処から出てこないので、先生と一緒に鉄板を持ち上げてみると、直径10センチほどの毛玉がたくさん飛び出してきました。よく見ると、それはまん丸の子ウサギ! 「こんなに小さくても生きているんだ」と思ったのをよく覚えています。それ以来、わたしはますます動物が好きになりました
●学校で蚕を飼っていました。餌である桑の葉は、近所で子ども自身が調達。今思えば、そういうことができる自然環境だったということです。懐かしい。育てた蚕からは、絹糸をとりました。絹糸をとるには蚕の繭を煮る必要がある、つまり蚕の命をもらわなければならないことを知ったのも、この時です。そうした犠牲があってはじめて、美しい絹織物ができるんだと教えられました。幼心にはショックでしたが、生命の尊さを知る良い機会だったと思っています
●小学生のころ、学校でアイガモを2羽飼育していましたが、夏休み中に世話が行き届かなかったため、1羽が死んでしまったのです。どういうわけか、残りの1羽をわたしが引き取ることになり、以後10数年、普通の住宅街にある我が家で育てました。アイガモは時々、近所の子どもについて行ってしまい、我が家では「またいなくなった!」と大騒ぎ。遠くの家から「お宅のアイガモを引き取りに来てください」と電話をもらったことも。最後を看取ったのは、大学生のころです。小学生時代からの友達のような存在でした。あのアイガモと過ごした楽しい日々を、今でも思い出します。


ほとんどの保護者が、学校やクラスでの動物飼育を歓迎していました。お子さまが、生命の尊さ、世話をする責任や大切さを知る機会として捉えている保護者が多数でした。住宅やご家庭にはさまざまな事情があります。飼おうと思っても飼えないご家庭も多いようで、「だからこそ、学校で飼ってくれるのはうれしい」という声がたくさん聞かれました。保護者自身からも、学校・クラスでの飼育について多くの思い出が寄せられています。
そうした意義を認めつつも、アレルギーのお子さまへの配慮から学校での飼育を必ずしも全面的には支持しない保護者も少なくありません。また、鳥インフルエンザなどが流行している近年、衛生面からも飼育の方法や在り方を見直す学校もあるようです。お子さまと動物が触れ合う機会をどうつくっていくか、ご家庭と学校が改めて話し合うことも必要かもしれませんね。


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