地図記号の覚え方で悩んでいる人必見!小学生を悩ませる地図記号の暗記法
小3から始まる「社会」の教科において、子どもたちの前に立ちはだかるのが地図記号です。形や見た目から意味を類推できないものや、まぎらわしい記号も多く、覚えるのに苦労します。テストではもちろん、中学受験でも出題される地図記号の効果的な暗記法を押さえておきましょう。
地図記号でつまずく理由
種類が多い
国土地理院が定めている地図記号は130種類以上。地図の縮尺によっては、約170種類にもなるそうです。覚える量が多いことが、子どもが地図記号でつまずく大きな原因の1つになっています。
似ている地図記号が多い
似た地図記号が多く、まぎらわしいことも暗記を難しくしています。たとえば、小中学校と高等学校を表す地図記号。「文」という文字がベースになっているのは共通していますが、高等学校の地図記号は周囲が丸く囲まれています。ほんのちょっとした違いで意味が異なるため、非常に覚えづらいといえるでしょう。
イメージしづらい
記号と実物のイメージとが違うため、類推しづらいものがある点も暗記の障害になっています。たとえば、裁判所は三角形の下側に一本線が引かれた地図記号。まるで木のようで、裁判所のイメージとはかけ離れています。実際、「森林」と間違えてしまう子どももいるようです。
このように地図記号は、数の多さ、形の両面からつまずきやすいものとなっています。
地図記号の覚え方のポイント3つ
つまずきやすい地図記号ですが、3つの覚え方のコツを知ることで、暗記の手助けとなります。お子さまが暗記に苦しんでいたら、ぜひアドバイスしてあげましょう。
似た性質の仲間をグループにする
数の多い地図記号も、グループに分類して、似た性質のものをまとめて覚えていけば、効率的に暗記することが可能。たとえば、このようにグループ分けができます。
<官公庁系>
市役所、町役場、裁判所、消防署、警察署、交番など
<公共施設>
図書館、博物館、病院、小中学校、高等学校、大学など
<農地系>
田、畑、果樹園、茶畑、桑畑など
<工業系>
工場、発電所等、灯台、風車、煙突など
あくまで一例ですから、この通りに分ける必要はありません。自分がわかりやすいように分類してみてください。
その地図記号がどのようにしてできたかを知る
地図記号がその形になった由来や経緯を知ることも、暗記に役立ちます。今回は例として3つご紹介しますから、参考にしてみてください。自分で調べてみると、より記憶に残りやすくなります。
<消防署>
消防署を表す地図記号は「Y」のような形で、消防署とは似ても似つかないもの。しかしこれは、江戸時代に火事を食い止めるために使われていた「さすまた」の形がもとになっているのです。
<交番・警察署>
「人々を守る仕事なのに、なぜバツ印なの?」と疑問を持った人もいるでしょう。これは、警察官が身に付けている「警棒」を2本交差させた形だそう。交番と警察署を区別するために、警察署は〇で囲んだ形で表されています。
<裁判所>
昔の裁判所では、裁判の内容を市民に伝えるために立札を立てていました。その立札の形がもとになったのが、裁判所の地図記号。木のような形をしているのも納得ですね。
新しくできた地図記号はまとめて覚える
地図記号には、近年新しく追加されたものもあります。年代別に見てみましょう。
<令和元年>
自然災害伝承碑
<平成18年>
老人ホーム
風車
<平成14年>
博物館
図書館
2021年現在、一番新しいのは「自然災害伝承碑」です。東日本大震災などの自然災害や高齢社会など、社会情勢も反映して追加されているため、テストにも出やすくなっています。記号ができた経緯を含め、覚えておくのが良いでしょう。
まとめ & 実践 TIPS
数も多いうえに、似たものが多かったり、記号と実物とのイメージがかけ離れていたりするため、暗記への落とし穴が多い地図記号。しかし、仲間分けをしたり、記号ができた由来を知ったりすることで、暗記のしやすさは格段にUPします。覚え方のコツを知れば、暗記学習も楽しくなるでしょう。ぜひ、ご家庭でのサポートに活かしていってください。
出典:
国土地理院・地図記号一覧
https://www.gsi.go.jp/KIDS/map-sign-tizukigou-h14kigou-itiran.htm