子どものケンカにかかわることに約9割の保護者は抵抗を感じている!
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保護者の回答は、「子ども自身がケンカに対処できている」が最も多く、約7割を占めます。お子さまへの信頼が伝わってきますね。
それに対して、お子さまのケンカについて、「自分が対処できる」と答えた保護者は、約5割でした。子ども同士のことだから、なるべく子ども自身が解決した方がよいと考える保護者が多いためかもしれません。
図6や図7で「自分から相手の家庭にコミュニケーションを取った」「相手の家庭からコミュニケーションがあった」という保護者の回答を見ると、保護者のみのコミュニケーションによってお子さま同士が仲直りする割合は低いことがわかります。一方、相手へのコミュニケーションでも、相手からのコミュニケーションでも、お子さまがかかわっている場合は、仲直りできる割合は高くなっていました。
子どものケンカに介入することに抵抗あり!
では、子どものケンカにかかわることを、保護者はどう思っているのでしょうか。
【図13 子どものケンカについて、親がかかわること・親が出ていくことについて今、あなたはどう思っていますか?】
最も多かったのは、「子どものケンカに親がかかわることに抵抗がある」という保護者。全体の9割近くを占めています。ほとんどの保護者が抵抗を感じていることがわかりました。
抵抗を感じる理由としては、「子どもは、自分の親には自分の都合の良いように言ってしまいがち。むしろ、子ども同士のほうが素直に謝れると思います」「保護者が発言して双方の言い分が食い違うと、保護者同士の関係がぎくしゃくしてしまうので」「親の手助けが必要な場合もあるでしょうが、子どもが自分で考えて解決するのがベストだと思うので、すべてのケンカに親がかかわるのには抵抗があります」といった声が寄せられています。
もっとも、「子どものケンカに親がかかわることに抵抗はない」という保護者も、1割以上います。その理由として、「大人の仲裁が必要なケースもあるから」「ひどい暴力などがあった場合は、保護者として何もしないわけにはいきません」といった声が聞かれました。ただ、「わたしは相手の言い分も聞くつもりで話したのに、相手は『うちは悪くない』の一点張りで、話にならなかったこともあります」という声も。さらに、「保護者がかかわることによって子ども同士の関係がもっと悪化してしまう場合もあるので、かかわる時は、自分の子どもによく事情を確かめてからにしましょう」というアドバイスもありました。
また、お子さまのケンカについて、保護者から疑問や不安も寄せられています。多かったのは、「子どもにどの程度ケンカの様子・内容を聞くか」「どこまで子ども同士の対処にまかせるか」など、お子さまとの距離についての声です。
ほかにも、「ケンカについて、学校の先生にどこまで頼ってよいかわかりません」「今までケンカをしたことがないので、ケンカに対する免疫がなく、これからケンカをした時に困らないかと、かえって心配です」「相手の子どもが悪い時、保護者としてどう対処すべきか迷います」といった声が聞かれました。
(まとめ)
多くの保護者が、お子さまのケンカは、なるべくお子さま同士で解決したほうがよいと考えていました。そうすることによって子どもは成長すると考える保護者も、多いようです。お子さまの解決力を信頼する保護者も多数でした。
とはいえ、状況によってはお子さまだけでは解決できないこともあり、そんな時は保護者が手を差しのべていました。しかし、どの程度かかわったらよいか、どのように対処したらよいかについて、不安を抱く保護者も少なくありませんでした。