部活で実感、子どもの成長

では、保護者は部活によって子どもが変わったことをどう感じているのでしょうか。

【図6　お子さまの変化についてどのように感じていますか？】


【図7　（横軸）お子さまの変化についてどのように感じていますか？　近いものをお選びください。　（縦軸）お子さまが部活に入ってから、お子さま自身に何か変化がありましたか？】


全体の7割以上の保護者が、「部活によって子どもが変わっていくことに満足である」と答えました。具体的には、「部活の時間が増えた分、集中して勉強するようになったのには満足です」「部活の仲間とともに行動することで、協調性や積極性が出てきたと思います」「一人で趣味の世界に没頭しているのと違って、部活では仲間と切磋琢磨（せっさたくま）できています」といった回答が寄せられています。子どもが、体力だけでなく、精神的にも成長していると実感する保護者が多いようです。また、「運動してお腹がすくためか、好き嫌いせずに何でも食べるようになりました」という声も聞かれました。
一方、「部活で子どもは変わっていない」という保護者の満足度は大きく下がっています。実際に活動する時間があまりなかったり、先輩・後輩とのかかわりが生まれにくかったりする部活では、保護者が子どもの変化を感じることも少ないようです。

最後に、保護者は中学校の部活についてどう思っているのかを伺いました。

【図8　今後の中学校の部活動についてどのようにお考えですか】


【図9　（横軸）今後の中学校の部活動についてどのようにお考えですか。　（縦軸）お子さまの変化についてどのように感じていますか？】


「部活は必要である」という保護者は全体の85.4％。部活を支持する保護者が圧倒的であることがわかります。特に、部活によって子どもに変化が見られ、その変化に満足している保護者では、部活を必要と感じている割合は9割以上に達していました。理由としては、「学年の違う相手との人間関係を築く場としてとても大切」「親の経済的負担が少ない環境でスポーツができるのは、ありがたいことです」といった声が寄せられました。


（まとめ）
部活によって子どもは変わる。多くの保護者がそう感じていました。保護者の感じている子どもの変化は、体力についてだけではありません。目標に向かって努力を続けたり、集団行動のなかで協調性を高めていったりするなど、子どもの精神的な成長を多くの保護者が実感していました。だからこそ、子どもの変化を感じている保護者ほど部活に満足し、部活を必要と考えているのではないでしょうか。
しかし、入学して間もない中1の子どもにとっては、中学校の部活は大きな生活の変化です。慣れるまでは、前日の部活の疲れが残ることや、部活と勉強のバランスが安定しないこともあるはず。そんな時は、部活のある生活に子どもが早く適応できるように生活習慣をサポートすることも必要かもしれません。