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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
病気と予防アドバイス - 心とことば
ほとんど外遊びをしていません。外に出ると落ち着きがなく叱ってしまいます。
3歳3ヵ月の男の子です。下にきょうだいがいてすぐに病気をするので、ほとんど外遊びをせず、日中ずっと家の中です。親の私が外へ出るのも苦手なので、友だちもいなくて毎日親子で過ごしています。
買い物に出たりすると、ウロウロとして落ち着きがないうえ、手をつなぎたがらずはしゃぎます。しかも、知らない子にもかまいすぎてしまいます。その落ち着きのない姿を見ると「うちの子おかしいのかな?」と思い、叱ってしまいます。そして、外に出したくなくなってしまい親子でも仲良く遊べません。悪循環です。大丈夫でしょうか?
お子さんの行動に問題があるわけではありません。さまざまなことを獲得する大事な時期ですから可能な限り外遊びやお友だちとのかかわりをもたせてあげましょう。
子どもが発達するためにはさまざまな刺激が必要です。家の中の刺激だけではなく、外の世界にふれることによって子どもは新しい発見をし、五感を使いながらいろいろなことを獲得し、また意欲も育っていきます。
大人がずっと家の中で過ごしていればストレスがたまるのと同様に、子どもも外遊びが少なければストレスがたまります。
下のお子さんが病気がちとのことですので、あまり外に出られない状況というのもよくわかります。しかしお子さんにとっては、かなりがまんをしいられることになります。外で思う存分に体を使って遊ぶ経験も子どもの発達には欠かせません。
外に出る機会が少ないお子さんが外に出ると、解放された気持ちになるのと同時にたくさんの刺激がいっぺんに入ってきますので、落ち着きがなくなったり必要以上にはしゃぐなど興奮状態になるのはしかたのないことです。
そこでおとなしくしなさいと叱られるのは子どもにとっては少し理不尽なことかもしれません。
お子さんが知らない子どもにかまいすぎるのも、きっとうれしいからでしょう。決しておかしいことではありません。
ただ「お友だちとどうやってかかわっていくか」は親が教えて覚えていくものではなく、お子さんが自分で経験をして覚えていきます。ですから幼稚園などの集団に入る前の準備段階として、同年齢の子どもと遊ぶ機会をつくってあげることがとても大事です。
地域の遊びのサークルを利用されたり、ご近所に同じ年齢くらいのお子さんがいるようでしたら一緒に遊ぶ時間をつくってください。
どうしてもおうちのかたの手が回らないときは、ちょっとお願いして人の手を借りてもよいと思います。
はしゃいで遊んでいるお子さんの姿を見て、「今日はたくさん遊べてよかった」と思うようにしていくとよいと思います。