ぎこちない動作の子どもたち~歩き方、走り方がぎこちない!?~
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「歩く、走る、ボールを投げる……など基本的な動作がぎこちない子どもが増えている気がします」と語るのは、長年、体育指導を研究されている小学校教諭・内田雄三先生。ぎこちない動作は「障害物があるわけでもないのに転ぶ」「向かって来る人をうまく避けて歩けない」など、子どもの事故につながることも。見過ごせない問題ですね。
発育発達&運動経験で動作は進化する
たとえば歩く動作の場合。乳幼児期にぎこちなかった足の運び方は、骨格や筋肉の発育発達に伴って、だんだん滑らかな動きに変化していくのが一般的です。また、歩く時の左右の体の揺れも、年齢が上がるにつれて減っていきます。
しかし中には、発育発達の個人差を考慮したうえでも、その年齢における子どもの足の運び方としては不自然すぎる場合があります。このようなことが起こる原因の一つとして考えられるのは、運動経験の少なさです。裏を返して言えば、発育発達に見合った運動経験があってこそ、基本的な動作もスムーズにできるようになるのです。
子どもの気になる走り方 |
走る時の足の運びは、「かかとから地面に足をつけて、力強くけり上げる」が理想的。次に挙げた動作が見られる時は、足運びの動作がまだ習得できていないのかもしれません。 ○ 足をひきずるようにして走る。 ○ 足を前に運ぶ時、ひざや足首を回転させている。 ○ 後方へのけりが弱い。 ○ 体の前方でひざが上がらない。 |
運動経験で筋肉の使い方を覚えよう!
特に小学校低学年ごろは、多様な筋肉の使い方を覚えるうえで重要な時期。特定の動きではなく、さまざまな動きを取り入れた運動が必要です。また、全身の筋肉を活発に動かすことは、神経系の発達にも良い影響を与えるでしょう。
だからといって「身体に必要だから運動させなくちゃ!」と、親がむきになるのはNG。子どもが運動嫌いになるかもしれません。無理せず、楽しみながら、体を動かすことが基本です。
多様な動きを楽しもう! ボール遊びの場合 |
ボール遊びひとつをとっても多様な動きが経験できます。 ○ 投げる ○ 捕る ○ ける ○ ころがす ○ つく ○ 追いかける ○ 持って走る |
【番外編】箸(はし)づかいも大切な基本動作
最近は小学生になっても箸が上手に使えないお子さんを目にします。ご家庭での食事では何を使って食べていますか? スプーンとフォークだけにしていませんか? 子どもの手に合った使いやすいサイズの箸を用意してあげてくださいね。
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