子どもの社会性を磨く機会とは
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子ども同士や、子どもと大人とのコミュニケーションのなかで、もうひとつ気になるのが「年上の子・先輩とのコミュニケーション」です。
学校の縦割り学級や、集団登校班などをとおして年上のお兄さん、お姉さんとかかわることが始まり、習い事やスポーツのチームに入れば先輩・後輩関係ができ、中学生では「先輩」との付き合いが学校での人間関係において大きなものになります。実際、新中学一年生にとって部活動などでの先輩・後輩の仲の良さは、部活動を選んだり、楽しめたりするかどうかの大きな判断要素となっています。
小学5・6年生では、年上の人との付き合いが上手だという割合は友達付き合いに比べると数値は減るのですが、大きくは変わりはないようです。友達との付き合いがうまくできる子は、年上の人とのコミュニケーションにそれを応用して対処していける、ということではないでしょうか。
子どもの成長に伴って、付き合う社会はどんどん広がっていきます。最初は家庭の中だけだったものが、友達、学校、クラブや習い事、塾、そして先輩とそれぞれに上手に付き合っていく「コツ」を子ども自身が学んでいくことが必要です。しかし、人と付き合うスキルは、いつの間にか習得できるものばかりではありません。時には意識的に上手な人を手本にしてまねてみたり、自分の行動を振り返って習得していくものです。保護者が手本となり、具体的な方法を提案していくことが子どもたちの大きな助けとなります。
「ソーシャルスキル」という言葉を耳にしたことがあるかたも増えているかもしれません。Benesse教育情報サイトメンバーのアンケートでは、約半数が「知っている」か「言葉を聞いたことがある」と答えています。昨今、教育現場などでも注目されるようになってきており、この「ソーシャルスキル」が意味しているのが、「人付き合いの技術」なのです。
かつて地域の大人たちの間や、上下幅広い年齢の子どもたち同士で遊んでいる時に自然に身に付けていたことも、最近の子どもを取り巻く人間関係の中では、意識しないと身に付けることが難しくなっています。
人とのコミュニケーションの機会が広がり、うまくいくことで毎日が豊かになり、将来にわたって日々の充実感を得ることができるのであれば、お子さまの人との付き合い方を今一度よく見つめてみてはいかがでしょうか。強い部分、弱い部分が見えてきたら、弱い部分は保護者が手を差し伸べて具体的なアドバイスをすることで子どもは学ぶことができます。
Benesse教育情報サイトでもこれから「ソーシャルスキル」をはじめ、子どもたちの生活、人生が豊かになるコミュニケーションについての情報をお届けしてまいります。
ソーシャルスキルについての記事はこちら。
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