「一人でやってみる」をどう引き出す?保護者が意識する関わり方やほめ方は?

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1年生になるにあたって、お子さまが一人でできることは一人でやれるようにサポートしてあげたいですよね。とはいえ、急に一人で何でもできるわけではないもの。お子さまの気持ちに寄り添いつつ、「一人でやってみたい」という意欲を引き出すことが大切です。保護者の関わり方のポイントや、赤ペン先生に聞いたお子さまの心に響く声かけについて紹介します。

入学前の時期のやる気・意欲はまだまだ気まぐれです

入学に向けた勉強や翌日の支度など、いつも自分から進んでやれるというお子さまは多くはないと思います。この時期の意欲はむらがあり、気まぐれなものです。やれたり、やれなかったりを繰り返すことで自主性はきちんと育っていきますので心配いりません。つい大人の効率や優先順位を押しつけがちですが、ゆっくりサポートすることが大切ですね。

その際に大事なのは、お子さまを信じて「見守り」、「できたことは認め、たくさんほめる」こと。
先回りして過保護・過干渉になることは避け、ゆっくりと待つという姿勢でいましょう。
「それでOKだよ」「その調子だよ」「がんばっているね」と、できていることを認める声かけで、自分の行動に自信が生まれ、それが挑戦や前向きに取り組む気持ちにつながっていくはずです。

赤ペン先生直伝!子どもの心に響くほめ方の3つのポイント

「認めてほめる」ことが大切とわかっていても、なかなかうまくいかない、ついワンパターンなほめ方になってしまうとお悩みのかたもいらっしゃるかもしれません。赤ペン先生に聞いたお子さまの心に響くほめ上手になる3つのポイントをお伝えします。

1 関心を持って見てあげる

ほめることやほめ方も大切ですが、それ以上に「関心を持つ」「しっかり見る」ことが重要です。実際の行いをよく見た上で声かけしてもらうと、子どもは「自分を大切な存在として受け止めてもらえた」と感じることができるためです。
目の前の子どもの「事実や状態」をよく観察してみてください。「昨日より朝の準備が早いね」「鉛筆持ってやる気満々だね」「えらいね。これから勉強やるのね!」「きれいに片づけているね」自然とそんな言葉が出てくると思います。事実や状態をただ口にする。それだけでも関心を寄せていることはきちんと伝わりますよ。

2 成果よりも、「プロセス(努力・姿勢・やり方)」を「具体的に」ほめる

途中経過の努力や姿勢、工夫などに言及しながら、具体的にどんなところがよかったのかを子どもに伝えます。
「言われる前に自分で園の準備ができたね! さすがもうすぐ1年生!」
「印をつけながら、丁寧に数えられたね!」
「 『あ』の字が上手! はらいに気を付けて書けたね。」
「難しい『さ』の字のむきを間違えずにかけたね。繰り返しがんばったからだね」
など、何がどうよくてほめられたのかを知ることで、もっとやってみようという気持ちへつながります。

3 気持ちや感謝を伝える

上からではなく対等の立場で、「気持ちや感謝」も伝えてあげるとより効果的です。
「自分からすすんでお手伝いしてくれてうれしいな!」「大きく丁寧に書いた字、読みやすくて大好きだよ」「素敵な絵を描いてくれて、ありがとうね」など、おうちの方がどう感じたかを伝えてあげましょう。保護者の心からの言葉は、お子さまに自信を付け、「次もがんばってみよう」という前向きな意欲に火をつけるはずです。

お子さまは、小学校生活に向け、少し緊張しながら、日々がんばっていると思います。ご家庭では温かいサポートで寄り添い、応援してあげてくださいね。

お話をうかがった赤ペン先生

大橋先生(主に1年生を担当)

プロフィール



赤ペン先生は「進研ゼミ」の選考に合格し、ゼミ独自の研修・教育を通じて、教科の学習内容やお子さまの力を伸ばす指導法などを学んだ人です。 お子さま一人ひとりの解答状況や学習の到達度に合わせて、丁寧に添削・指導いたします。 ※「赤ペン先生」は(株)ベネッセコーポレーションの登録商標です。

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