-
総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
生活・健康・安全アドバイス - 家庭での対応
おしゃぶりをすると気持ちが落ち着くようで愛用していますが、このまま安心して与え続けてよいものでしょうか?
おしゃぶりをすると気持ちが落ち着くようで愛用しています。おしゃぶりをすると鼻からの呼吸を促すからよいとか、おなかがすくのをおしゃぶりでごまかしてしまうからよくないとか、いろいろな話を耳にするのですが、おしゃぶりをこのまま安心して与え続けてよいものか迷います。
おしゃぶりについてよい・悪いの明らかな見解は出ていません。それぞれの考えを知ったうえで、必要なときに限定した使い方をなさってはいかがでしょう。
おしゃぶりがよいか、悪いかについては明らかな見解は出ていません。
欧米では、むしろおしゃぶりを推奨しています。日本では昔からあまり好ましくないものとされています。もっとも日本でも最近は育児も欧米化する傾向にありますので、おしゃぶりを積極的にさせている母親も多くなりました。しかし、欧米の赤ちゃんと日本の赤ちゃんがその後成人になってどちらの方がよいかということは言えないように思います。
おしゃぶりを推奨する人たちは、おしゃぶりをすることにより気持ちが落ち着くことが赤ちゃんの発達によい、あごを動かすことが発達によい、あごを動かすことが脳への刺激になるなどの理由を挙げています。
おしゃぶりに積極的でない考えとしては、おっぱいを飲むときや赤ちゃんが欲するときに口唇を刺激することに意義があるのであり、ひっきりなしに口唇をおしゃぶりで刺激し続けることはよくない、お母さんの乳首ではなく物理的な刺激であるのでよくない、一緒に空気も飲み込んで、おなかにガスがたまってしまう、常にものが口の中にあることになるので不潔になりやすい、歯並びが悪くなる、中耳炎を繰り返しやすいなど、さまざまです。どちらも一理はありそうです。
どちらをとっても間違いはないと思いますが、赤ちゃんの口の中におしゃぶりを入れると本人の意思にかかわらず反射的におしゃぶり行動をとってしまいますので、必要なときに限定しておしゃぶりを使うのがよいのではないでしょうか。