【PR】子どもの近視が増加中!予防のカギは太陽光に含まれる「バイオレットライト」

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近視の子どもが増えています。「うちの子、視力が落ちてきているようで心配」「何とか予防する方法はないの?」と不安を感じられている保護者のかたもいらっしゃるのではないでしょうか。
最新の研究によると、近視予防のカギは太陽光に含まれる「バイオレットライト」にあるといいます。バイオレットライトとはどういうもので、どう取り入れていけばいいのでしょうか。日々の生活でできることから、最新の医学的アプローチに基づくアイテムまで、近視予防の最前線をご紹介します。

この記事のポイント

子どもの近視が増加している理由

文部科学省「学校保健統計調査」年次統計2022-11-30公開版より作成

子どもたちの近視は、増加の一途をたどっています。2021年の学校保健統計調査(文部科学省)によれば、裸眼視力が1.0未満の児童・生徒が占める割合は、小学生が36.87%、中学生が60.66%、高校生が70.81%。上の図にもあるとおり、1981年から2020年までの間に、じりじりと上昇しています。

なぜ、子どもたちの近視は増え続けているのでしょうか。原因としては、次の2点が指摘されています。

原因1:「近見作業」の増加

1点目はゲーム、スマホ、PCなど近くを凝視し続ける「近見作業」が増えていることです。手を伸ばした程度の範囲内を見る近見作業では、眼の焦点を近くに合わせ続けるために調節負荷が強くなります。その結果、眼の血流が悪化し、近視の要因の一つになるといわれています。

原因2:外にいる時間の低下

2点目は、外にいる時間が少なくなっていることです。「外で遊ぶと近視になりにくい」ことは、近視に関する多くの研究で指摘されており、なかには、十分な日光を浴びることで、近視の発症を抑制できるとの研究結果も発表されています。コロナ禍や猛暑で外で遊ぶ機会が減っていることは、子どもたちの近視の増加に少なからず影響していると考えられるでしょう。

近視の予防には太陽光に含まれる「バイオレットライト」が効果的

近視予防のための研究も進んでいます。その中で特に注目を集めているのが太陽光に含まれる「バイオレットライト」です。

バイオレットライトとは、太陽光に含まれる紫色の光のこと。波長360〜400ナノメートルで、紫外線よりも波長が長く、目に見える光です(上図参照)。

バイオレットライトによる近視予防のメカニズム

バイオレットライトの近視予防効果を発見したのは、眼科学の分野で世界をリードする慶應義塾大学の坪田一男教授(当時。現慶應義塾大学名誉教授)です。バイオレットライトが、眼の血流を増大させて近視の進行を抑えることを論文に発表しています。そのメカニズムは次の図のとおりです。

バイオレットライトが、OPN5と呼ばれる非視覚系光受容体を刺激して、眼の血流を増大させることで、近視を予防したり、進行を抑えたりすることができます。

バイオレットライトは取り入れづらい?

近視の予防効果が期待されるバイオレットライトですが、蛍光灯やLED照明などにはほとんど含まれません。これは、室内ではほぼ取り入れることができず、太陽光を直接浴びることが重要になってくるということです。

しかし、昨今の状況下では次の3点からバイオレットライトを取り入れづらくなっています。

1. 感染予防や猛暑の影響で、屋外に出る時間が少ない。
2. 紫外線によるデメリットを恐れ、太陽光を浴びることへの抵抗感がある。
3. メガネレンズやガラスをはじめ、さまざまな「UVカット製品」は、紫外線とともに、バイオレットライトまでカットしている。

バイオレットライトを取り入れ、近視を予防するには?

近視の予防に効果を発揮するバイオレットライトを取り入れていくには、どうすればよいのでしょうか。生活習慣でできることと、最新の研究に基づく医学的アプローチでできることをそれぞれ紹介します。

バイオレットライトを取り入れられる生活習慣

日常生活の中のちょっとした心がけが、バイオレットライトを取り入れることにつながります。次の点を意識していきましょう。

・ 1日に2時間程度の屋外遊び(曇りの日、日陰もOK。日焼け止めを塗るなどの紫外線対策は忘れずに)
・ 読書やスマホ、ゲームなどの近見作業の際は、1時間に1回は5〜10分程度休み、裸眼で外の景色を見たり、ベランダや庭で過ごしたりする
・ 窓がUVカットガラスの場合は短時間でよいので窓を開ける
・ 通常のガラス窓の場合はカーテンを開けて窓の近くで過ごす

1日に2時間程度の屋外遊びといわれると「毎日は難しいかも」と思われるかたもいらっしゃるかもしれません。2時間という目安は、一気にではなく細切れの時間を積み重ねてもOKです。朝30分、昼30分、夕方1時間など、無理のない形で屋外で過ごす時間をつくっていけるとよいでしょう。

また、猛暑で外に出たくても出られない時もあると思います。そういった場合は、日陰で涼みながら過ごしたり、エアコンのきいた部屋の中で窓の近くで過ごしたりしてみてください。曇っていても太陽光に含まれるバイオレットライトを取り入れることができます。ただし、UVカットガラスの窓の場合は、バイオレットライトも一緒にカットされてしまうので注意が必要です。熱中症対策をしたうえでベランダや庭に出るなどしてみてください。

将来的に、医学的アプローチでバイオレットライトを取り入れることも

生活習慣の心がけは「わかっていてもなかなか難しい」ということもあるのではないでしょうか。学校や習い事など、子どもたちが忙しいこともあるでしょう。そこで注目したいのが、最新の研究成果に基づいた医学的アプローチです。

たとえば、点眼薬やバイオレットライトを照射するメガネ型の医療機器の開発が進んでいます。

現在、坪田ラボにて開発中のバイオレットライト照射メガネ

慶應義塾大学発ベンチャー「坪田ラボ」にて研究・治験進行中

近視予防に関しては、バイオレットライトの効果を発見した坪田一男慶應義塾大学名誉教授による「坪田ラボ」の取り組みに注目が集まっています。「坪田ラボ」ではバイオレットライトを照射することで近視予防を行うメガネ型の医療機器の開発が進行中で、小学生に対して検証治験を行っており、参加者を募集しています。

また、医学的アプローチ以外にも、ライフスタイルの中にある近視を悪化させる要素に対するソリューションも開発中。将来の日本、そして世界の近視問題を解決する「坪田ラボ」のチャレンジに要注目です。

プロフィール

坪田一男

株式会社坪田ラボ 代表取締役社長
慶應義塾大学名誉教授

慶應義塾大学医学部卒。1980年慶應義塾大学医学部眼科学教室に入局し、国立栃木病院眼科医長、東京歯科大学教授(眼科学)、慶應義塾大学医学部眼科学教室教授などを歴任。バイオレットライトの近視予防効果を発見し、眼科学の分野で世界をリードする。
現在は、慶應義塾大学発のベンチャー企業「株式会社坪田ラボ」にて、近視予防の研究と医療機器開発を精力的に推進。

坪田ラボ ホームページ
https://tsubota-lab.com/

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