みんなで一緒にバスケットボール! ~ドリブル~

バスケットボールは、手でボールを扱いながら、さまざまな動きをするスポーツです。ボールを自由にコントロールできるようになれば、「できた!」という喜びや感動をたくさん味わえるようになるでしょう。
バスケットボールがうまくなる、とっておきの方法を、横浜を本拠地とするプロバスケットボールチーム、横浜ビー・コルセアーズのアカデミーコーチ・白澤卓さんがご紹介します。

その場でドリブル

ドリブルには、さまざまなテクニックがあります。試合中、ディフェンスにボールを取られないようにするには、いろいろなパターンのドリブルを使い分ける必要があります。

ドリブルのトレーニング、最初は「その場でドリブル」です。ドリブルをする際には、いつでも前に出たり、後ろに下がったりできる姿勢をとることが大切です。足は肩幅くらいに開き、腰を落とした状態でボールをつきます。もう片方の手は、軽く曲げて前に出し、相手をボールに近付けないようにします。ボールをつく時は、ボールの形に指を合わせるようにして、5本の指でしっかりバウンドさせましょう。この時、手のひらで叩いてしまうと、ボールをうまくコントロールできず、ディフェンスにボールを奪われてしまいます。

肩から手首までを伸ばして、ボールを強くドリブルしましょう。こうすることで、跳ね返ってきたボールを手に引きつけやすく、コントロールしやすくなります。ドリブルをしていないほうの手の手のひらは外に向け、相手が来た時にガードできるようにしておきます。顔は上げて、常に全体を見ます。

ドリブルで移動

立ち止まってのドリブルに慣れてきたら、ドリブルしながら前に移動してみましょう。
自分の体の前に、ボールを押し出すようにしてドリブル。弾むボールに追いつくように進んでいきます。この時、ボールを足元でついていると、歩幅を広くとれないため、ドリブルのスピードが出せません。進む時は、手首のスナップを効かせ、体から少し前の場所で力強くバウンドさせます。押し出したボールに追いつくように、走るスピードを調整していきましょう。

最初からスピードを出す必要はありません。ボールをしっかり前に落とし、まっすぐ進むことを意識することが大切です。

ドリブルチェンジ

ドリブル最後の練習はドリブルチェンジです。ボールを取りに来たディフェンスをかわす時や、攻撃する方向を変えたい時に役立つドリブルです。

最初は、体を動かさずに片手だけで左右にボールを動かしてみましょう。指や手首のスナップを使い、Vの字を書くように体の真ん中の位置へ、力強くボールをつきます。この時、下を向いてしまったり、ボールの動きにつられて頭を左右に動かしてしまったりすると、体の軸がぶれ、姿勢が不安定になってしまいます。顔は前を見て、ボールを打つ時は力強く左右に大きくバウンド。できるだけ同じ位置に、ボールを打つようにしましょう。

今度は、両手を使ってドリブルチェンジ。体の前でボールを持つ手を交互に入れ替えるテクニックです。ボールを斜め下へ強く押し出し、バウンドしたボールを反対の手で受けます。ディフェンスにボールを取られないようにするために、なるべく低い姿勢を保ちながら強くついて、ボールが手から離れる時間をできるだけ短くするのがポイントです。

ドリブルチェンジをする際、ひじが曲がると小さなドリブルになってしまいます。ひじは伸ばしたまま、横に大きく動かせるようにします。また、指先全体でコントロールしましょう。受けるほうの手は大きく広げ、包み込むようにしましょう。体は左右に動かしてリズムをとります。高さは腰の辺りで押さえます。

ドリブルにはいろいろな種類がありますが、どのドリブルも、ボールを見ないでまっすぐ前を向くようにすることが大切です。ディフェンスに奪われないよう、なるべく低い位置でボールをキープして、力強く打つようにしましょう。


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プロフィール


白澤卓

横浜を本拠地とするプロバスケットボールチーム、横浜ビー・コルセアーズのアカデミー・育成チームヘッドコーチとして、年代に合わせた最適な練習方法で、子どもたちを指導している。横浜ビー・コルセアーズではスクールをはじめとして、神奈川県内全域で約800名の子どもたちにバスケットボールを教えている。

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