うちの子、メンタルが弱くって…保護者のフォローで困難に立ち向かえる心を育てよう
- 育児・子育て
お子さまのメンタルの弱さが気になることはありませんか? メンタルが弱く、心が折れやすいと、困難を克服しながら人生を歩んでいけないのではないかと心配ですよね。
でも、生まれつきメンタルが弱いということはありません。保護者の何気ない言動が心を折れやすくする原因となっていることもあるので注意が必要です。心の強い子どもにするために、保護者のふるまいを見直していきましょう。
子どものメンタルを弱くする保護者の3つのNG言動
子どものメンタルの成長には、保護者の言動が大きな影響を与えます。「子どものため」を思っての言動が、逆効果となってしまうこともあるので要注意。次の3つのNG言動をしていないか振り返ってみましょう。
● 過保護になりすぎて失敗に先回り
「失敗すると子どもが傷つくから」そんな思いから、保護者が失敗に先回りしてしまっていませんか? 子どもの心は、小さな失敗を乗り越えていくことで強くなっていきます。そのため、お子さまのためを思っての失敗の回避は、実は心を強くする機会を奪っていることにもなるのです。
大きすぎる失敗は避けてあげたいですが、小さな困難や逆境は避けるよりも、子ども自身でうまく乗り越えられるようにサポートをしてあげることが大切です。
● 子どもの感情を抑えつける
試合やテストの前に緊張しているお子さまに「たいしたことじゃないよ」と声をかけたり、悲しくて泣いているのに「泣いちゃダメ」と注意したりしていませんか?
喜怒哀楽など感情が生まれるのは、自然なこと。それなのに、その感情自体を否定するような反応をしてしまうと、子どもが感じている感情は間違っているというメッセージになってしまいます。
そうすると、子どもは感情を隠したり、抑え込んだりして、うまくコントロールすることができなくなってしまうのです。
お子さまの感情は、否定したり、受け流したりしてしまうのではなく、まずは受け止めてあげること。そのうえで「あなたなら大丈夫」といったコメントをすることで、お子さまの心は安心し、困難にも立ち向かっていけるようになるでしょう。
● 完璧主義
子どもに期待をすることは大切なことですが、大きすぎる期待や要望は子どもの重荷になってしまいます。
たとえば95点だったテストにどうコメントしていますか? 「どうしてこんな簡単な問題間違えちゃったの。100点取れたのにもったいない!」など、できていなかったことばかりに目を向けていないでしょうか?
完璧な状態以外は認めず、つい小言を言い続けてしまうと、子どもは自己肯定感を損ねてしまいます。その結果、萎縮する子になる傾向が高まるのです。完璧でなかったとしても、できたことを認めること、そのうえで課題点を指摘して、子どものチャレンジ精神を高めてあげたいですね。
家庭でできる! 子どもの心を強くする方法
子どもの心を強くするのに、特別なトレーニングは必要ありません。日常的な親子のコミュニケーションの工夫で、メンタル強化につなげていくことは可能です。次の2点を心がけていきましょう。
1. 少し頑張れば達成できる目標を設定
簡単に達成できる目標では、メンタル強化には不十分。困難だけど頑張って達成したという経験こそが、心を強くします。
そのためには、目標設定のさじ加減が重要。「少し難しいけど、頑張ってみよう」と思える目標をお子さまと一緒に設定してみてください。
2. 失敗を受け入れて、ポジティブに変換
テストでミスをしてしまった、スイミングで平泳ぎがうまくできなかった……などなど、子どもの毎日に失敗はつきものです。失敗を避ける子になるか、失敗から学ぶ子にするかは保護者の声かけ次第です。
「なんで間違えたの!」と叱って萎縮させるより、「ここが苦手分野ってわかったってことだね。克服して、次は間違えないようにしよう」と声をかけたほうが、がんばってみようという気持ちが起きると思いませんか?
失敗は叱るのでなく、ポジティブに変換した上で注意を促すようにしていきましょう。
まとめ & 実践 TIPS
心の強さは、今後の学校生活はもちろん、変化の激しい社会を生き抜いていくためにも重要な力。その養成には、少し頑張れば達成できる目標の設定、失敗を受け止めポジティブに変換する声かけが大きな役割を果たします。保護者は、子どもと一緒に伴走するコーチのようなスタンスで、お子さまをモチベートしていってください。
出典
子どもの心を強くするメンタルトレーニング 【実践編】
https://benesse.jp/kosodate/201603/20160322-4.html
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