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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
体の部位アドバイス - 歯に関すること
歯ぎしり3歳3ヵ月
寄せられたご相談
歯ぎしりをするようになりました。どうすればよいでしょうか。
3歳ごろからか夜寝るときに歯ぎしりをするようになりました。最近では保育園でもお昼寝中に歯ぎしりをすると言われました。
歯ぎしりはどうして起こるのでしょう?
また歯にはよくないと思うのでやめられるものならやめさせたいのですが、どうすればよいでしょうか?
先生からのアドバイス
池田 正一 先生
子どもも年齢が上がるにつれ社会が広がることにより、心理的ストレスがかかり、その表現として歯ぎしりをしているのでしょう。成長の過程と考え、もう少し様子を見ましょう。
歯ぎしりの原因はまだ正確には明らかにされていませんが、
1.口の中の異常として悪い歯並び、歯肉の炎症。
2.中枢神経系の病気として、脳性麻痺(まひ)など異常な緊張。
3.心理的に不安や神経過敏、抑圧などがある
と言われています。
まず口の中では歯並びが悪く、どこか強く当たるところがあると、その部分でカリカリとこすっていることがありますが、乳歯ではそれほどに歯並びが悪くなることはありませんので、ほとんどが心的ストレスによるものでしょう。
3歳ぐらいになると今まで家族とだけ接していたものが、だんだん社会が広がり、その分ストレスも感じるようになります。
すなわち歯ぎしりは、脳の中枢で抑えていた心的ストレスが、睡眠によって緩和され、そのエネルギーが咀嚼筋(そしゃくきん)に伝わり、その筋がけいれんする状態を言います。したがって、これも成長の過程と考え、通り過ぎるものとして様子を見てください。
ストレス解消に保育園や幼稚園から帰ったら話を聞いてあげたり抱きしめてあげましょう。
また乳歯が擦り減って痛みが出るなどということは、健康な子どもにはありません。あまり歯ぎしりが強い場合は治療の方法もありますので、小児歯科医に相談した方がよいでしょう。