「1日20回プラスの言葉を言う」ルールで子どもが自発的に![やる気を引き出すコーチング]

先日、知人のAさんから、とても興味深いお話をうかがいました。Aさんは、中学1年生と小学校4年生のお子さんを持つお母さんです。
「この前、下の息子が手首を骨折しまして、ちょっと落ち込んでいたようなので、『良い厄落としになったね』と伝えました。我ながら、良い言葉かけだなと思ったんですけど、息子にはよく意味がわからなかったのかもしれません。でも、『足でなくて良かった。サッカーはできるよ』と笑顔を見せてくれました。 
実は、少し前から、我が家であることに取り組んでいて、これがなかなか難しいのですが、いいなと思っているんです!
ご存知ですか?一般的な家庭の子どもが20歳になるまでに、どれくらい否定的な言葉を聞いて育つかっていう話・・・」

1日20回プラスの言葉を言う

「この前、その話を本で読んで驚きました。アメリカの心理学者によると、14万8000回だそうですよ。それに対して、プラスの言葉は10分の1しかないそうです。言われてみれば、我が家もそんな感じだなと思いました。朝から、『眠い』、『だるい』、『無理』、『やばい』、『焦る』、『できない』、『忙しい』、『もうダメ』、『ムカつく』など、マイナスの言葉ばっかり!やばいなと思いました。あ、これもマイナスですね。そうなんですよ。無意識のうちに、こうやっていつも言ってるんですよね。よほど意識しないと!と思って、子どもたちにもこの話をしました。うちはまだ2人とも10代前半だから間に合うかなと思って。

『1日20回プラスの言葉を言う』というルールを作って、今、実験中です。けっこう大変ですよ。じゃなくて、けっこうやりがいありますよ!相当意識しないと、なかなかプラスの言葉は出てこないんです。子どもたちと競争しながら20回カウントしています。
プラスの言葉のレパートリーがかなり増えましたよ。『今日も元気そうだね』、『良い天気だね』、『ごはんおいしいね』、『今日も楽しんでね』、『出かける前に忘れ物を思い出せて良かった』など、考えたらいろいろありますね。なので、下の子が骨折した時も、『厄落とし』という言葉を言ってみました」

  • 否定的な言葉に対し、プラスの言葉は10分の1しか言っていない!?
  • 『1日20回プラスの言葉を言う』というルールを作ってみよう

「ありがとう」は最強の言葉

「それでも、言葉が浮かばなくなってくるんですよ。1日20回でしょ。子どもたちも困って、最近は、『ありがとう』をたくさん言い合って、20回にするというワザを覚えました。『お皿を片付けてくれてありがとう』、『きれいに食べてくれてありがとう』、『今日も元気でいてくれてありがとう』とか、今まで当たり前過ぎて、言っていなかったことまで言うんですよ。

すると、どうなったと思います?これまで言わないとやらなかった片付けとかちょっとしたお手伝いとかを自発的にするようになったんですよ。『ありがとう』は、あらためて最強の言葉だなと思いましたね。これを続けていると、そのうち、勉強のスイッチも入るんじゃないかなと思ってるんです。 私自身も、あまりイライラしなくなって、気持ちが前向きになってきました。そうすると、子どもたちが何かをやらないことに対して、そんなに気にならなくなってきたというか、『そのうちやるだろうな』って信じられるようになってきたんです」

  • 言葉が思い浮かばなかったら『ありがとう』をたくさん言い合おう
  • 『ありがとう』は最強の言葉

まとめ & 実践 TIPS

『ありがとう』をたくさん言い合っていたら、子どもが自発的になったというのは、すばらしいお話だと思いませんか。
もちろん、コーチは、意識的に肯定的な言葉を使って、相手と関わっていますが、日常生活で『1日20回』は意識したことがなかったです。プラスの言葉、特に感謝の言葉によって、Aさんのように気持ちが前向きになる効果は、大いにあります。同時に、お子さんとの信頼関係が築かれます。家庭内の雰囲気が良くなることで、お子さんの気持ちも安定し、やる気が引き出される効果もさらに期待できるでしょう。ご家庭でぜひ試してみていただきたいです。

プロフィール

石川尚子

石川尚子

国際コーチ連盟プロフェッショナル認定コーチ。ビジネスコーチとして活躍するほか、高校生や大学生の就職カウンセリング・セミナーや小・中学生への講演なども。近著『子どもを伸ばす共育コーチング』では、高校での就職支援活動にかかわった中でのコーチングを紹介。

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