正しい子どもの抱っこの仕方とは? 安全かつ楽な姿勢で行うためのポイントと注意点

幼児期になってもお子さまは保護者に抱っこされることが好きなものです。とはいってもお子さまが大きくなると保護者も抱っこの負担が大きくなりがちです。安全かつ楽な姿勢で抱っこする仕方にはどのようなやり方があるのでしょうか。
今回は1歳以降のお子さまの抱っこの仕方について、保護者もお子さまも楽な方法のポイントと注意点をご紹介します。

2種類の正しい抱っこの仕方

お子さまも保護者も楽で安全な正しい抱っこには、以下の2種類の方法があります。

◆縦抱っこ
お子さまの足で保護者のおなかをまたがせるようにし、保護者の体にもたれかけさせるオーソドックスな方法です。保護者の片手はお子さまのおしりの下を支え、もう片方の手はお子さまの体に回してあげます。保護者とお子さまの目が合いやすい高さに抱っこしてあげましょう。

◆横抱っこ
お子さまが仰向けのような形になる抱っこの仕方です。まずお子さまの股の下から片腕を通してお子さまの腰を支えるようにします。もう片方の腕はお子さまの片脇の下から手を回して首の後ろを支えましょう。
お子さまの腰の横部分が保護者の体にぴったりくっつく状態にできると、しっかり安定します。

安全で楽な抱っこ5つのポイント

抱っこするときは以下の5つのポイントを意識すると、体に負担がかからず楽に抱っこできます。

◆【ポイント1】包み込むように抱っこする
首の後ろやおしりを支えるときには、手のひら全体を使いましょう。保護者の体をお子さまに寄せ、お子さまを胸に抱き寄せてから上体を起こして抱っこすると、お子さまを包み込むような形になり、上手に抱っこできます。

◆【ポイント2】全身を使って抱っこする
腕だけの力で抱っこするのではなく、全身を使って抱っこするよう意識しましょう。肩の力を抜いて肩を下げると背中の筋肉や腹筋をうまく使え、腰の負担が軽減されます。両腕を背中から始まる抱っこひものようにイメージするとよいでしょう。

◆【ポイント3】お子さまと保護者の重心を合わせる
お子さまと保護者の重心がバラバラだと不安定な状態になり、場合によっては転倒してしまうこともあります。うまくバランスをとり、お子さまの重心に保護者の重心を合わせるようにして抱っこしましょう。

◆【ポイント4】疲れたときは抱き方を変えてみる
長い時間同じ姿勢でいると筋肉に負担がかかってしまいます。縦抱っこに疲れたら横抱っこにしてみたり、横抱っこに疲れたら左右を逆にしてみたりしましょう。

◆【ポイント5】安全な場所で抱っこする
屋外で抱っこをする際、足元のよくない場所で抱っこすると、転倒したときにお子さまが危険です。路面状態のよい場所で抱っこしましょう。また足元の良くない場所で抱っこするときには抱っこひもを使うなど保護者の両手が使える状態にしておきましょう。抱き方を変えるときも安全な場所で行ってください。

要注意!NGな抱っこの仕方

お子さまをおなかに乗せるようにして保護者の上体が反り返った抱っこの仕方や、保護者が前かがみになった抱っこの仕方は、保護者の腰に負担がかかりやすいです。真っすぐな姿勢で抱っこできるようにしましょう。

また、お子さまの両手や両足が閉じたまま抱っこしてしまうと、お子さまが窮屈な思いをしてします。同時にこの抱き方だとお子さまが滑り落ちてしまうリスクも高いです。保護者も前傾姿勢になったり上体が反ったりしやすいため、疲れやすくなるところも難点です。
腕の力だけで抱くやり方もNGです。疲れやすく、手首や腕、肩が痛くなる原因になります。

縦抱っこの場合はお子さまの後頭部を支える状態にしてしまうと、持ち上げるときにお子さまが下に落ちてしまう危険性があるため注意してください。首の後ろや体を抱えるように抱っこしましょう。

正しい姿勢で安全な抱っこを

抱っこは保護者とお子さまが互いに愛情を感じられるコミュニケーションの時間です。せっかくのコミュニケーションの時間に疲れてしまったり危険が伴ったりしないよう、正しい姿勢で抱っこできるようにしましょう。お子さまに喜ばれ、自分も楽な抱っこの仕方をぜひマスターしてください。

プロフィール



医師免許、麻酔科標榜医、麻酔科認定医を保有。
主婦業と医師としての仕事を両立し、現在は女医と主婦を両立するキャリア論について情報発信を行っている。

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