夏休みは「スマホ天国」!? 夏休みに親子で話し合いたいスマホルールとは
ふだんからスマホ好きのお子さまにとって、自由に使える時間が増える夏休みは「スマホ天国」になりがちです。スマホを片時も離さない姿を目にすると、もっと多様な経験を積んでほしいと思う保護者も多いことでしょう。もしお子さまが使いすぎていると感じるようなら、もう一度長期休みならではのルールを話し合ってみませんか。
スマホにハマるお子さまが急増する夏休み
授業がなくなって自由時間が増え、開放的な気分になる夏休み。いつも以上にスマホに手が伸びるお子さまも多いことでしょう。スマホをさわる時間が少しくらい増えても充実した日々を送れているならよいのですが、あまりにのめり込みすぎて、夏休みにすべきことができなかったり、生活習慣が崩れてしまったりするようですと心配ですね。
保護者としてブレーキをかける必要を感じたら、長期休暇ならではのスマホルールについて話し合ってみてください。
守りたくなるルールをつくる3つのポイント
効果的なルールをつくるには、次の3つのことに注意するとよいでしょう。
1つめは、一方的に言い渡すのではなく、お子さまの自制の意志を引き出すこと。お子さま自身がルール決めに参加し、納得することによって、守ろうという意識が生まれます。
2つめは、「なぜルールが必要なのか」から話し合うこと。成績に影響するからなのか、健康を損なうからなのか。現状の使い方を続けると、どんな影響が出るのかを明らかにしておきましょう。
3つめは、具体的なルールにすること。例えば「長時間、使わない」というルールではあいまいで、守れているかどうかを判断できません。なるべく時間や場所を特定できる言葉を使うようにしてください。
できれば守れなかった場合のペナルティも、事前に決めておくことをおすすめします。一定期間、保護者がスマホを預かるほか、キャリア各社が行っている利用制限サービス(利用時間や、利用できるアプリなどを決められる)を活用する手もあります。
ルールの設定はこんな観点から
今回は、過度な利用を防ぐルールづくりの観点をご紹介します。ご家庭の状況に合わせて使う観点を選び、具体的な条件を設定してみてください。
・使ってよい時間を決める
「スマホを使ってよいのは、朝○時~夜○時」と時間制限を設ける方法です。特に夜更かしをしがちなお子さまの場合は、終わりの時間を決めておかないと、夜間に際限なくサイト閲覧やSNSを行うことにつながります。
・使ってはいけない時間を決める
「食事中は使わない」「勉強時間は使わない」など、スマホ禁止の時間を定めます。夏休みは、起床から就寝までの1日のスケジュールを立てさせる学校が多いと思います。それと連動させて、「9時~12時の勉強時間はスマホNG」などと決めると効果的です。また、禁止時間帯は電源を切らせましょう。メールやSNSの着信が来る度に、「大事な連絡だから」などと対応することになってしまいます。
・使ってよい/いけない場所を決める
「リビングでのみ使ってよい」「自室には持ち込まない」など、使用場所を限定するルールです。保護者の目の届く場所に限定すれば、汚い言葉遣いのメッセージや動画サイトの長時間の閲覧など、不適切な使い方を防ぐ効果も見込めます。
・使ってよい/いけない機能を決める
「SNSをしてもよい時間帯を決め、友だちにも知らせておく」「ゲームは1日1時間まで」など、機能に制限を設ける方法です。「SNSのせいでほかのことが手につかなくなっている」など、使いすぎの理由がハッキリしている場合に有効です。
・置き場所を決める
スマホを手にしていない時に置いておく場所を、リビングなどに決めておきます。その場所に充電器を設置しておくとよいでしょう。「目覚まし時計として使うから」といった理由で自分の部屋に持ち込むと、よほど意志が強くない限り、ほかの目的に使ってしまいます。「自室でこっそり使う」ことを防ぐルールです。
ルールを決めた後の大切なこと
話し合いを経て決まったルールは、家族全員の目につくところに貼っておきましょう。ルールを守っている分にはスマホに関する口出しは厳禁。お子さまにしてみれば「守っているのになんで?」という気持ちになり、ルール自体の効力が弱まってしまいます。
スマホの制限自体が目的なのではなく、将来の目標に向けて意義ある夏休みにすること、また、自分をコントロールする力を身につけさせることが目的であるのを忘れないでください。
そして言うまでもないことですが、保護者自身がスマホ依存になっていてはなんの説得力もありません。スマホを長く使わずとも不自由を感じず、充実した時間を過ごせていることを示せば、やがてルールがなくなっても、自分なりの有意義な使い方を見出してくれると思います。