歯みがきの習慣を身につけさせるポイントは楽しい雰囲気づくりと忍耐力

健康な歯の維持とむし歯予防に歯みがきはとても重要です。しかし、歯みがきがきらいなお子さまは意外と多いものです。毎回、親子で戦うように歯みがきをしていたら疲れてしまいますし、しっかりみがけませんよね。
むし歯予防の第一歩は、まずは決まった時間に歯をみがくという習慣を身につけることから。歯みがきの習慣をつけるためのポイントをみていきましょう!

初めは布で拭くだけでもOK!

歯の生え始めは個人差があり、早いお子さまは3ヵ月ぐらいから下の前歯が生えてきます。歯が2本以上生えたら歯のケアをスタートしましょう。
歯が生えてきたばかりのお子さまは、歯茎がかゆく感じたり、口の中に違和感を覚えたりしています。そんなときに、いきなり口の中に歯ブラシを入れられたらびっくりして拒絶反応を起こしてしまうことも。

そこで、まずはガーゼなどのやわらかい布を指に巻き付けるようにして、やさしく歯を拭いてあげてください。これだけで十分効果があります。
ちなみに、生まれたときにはすでに乳歯が生えていたというお子さまもいます。「先天性歯」や「魔歯(まし)」などと呼ばれていますが、エナメル質が若干薄いという性質をもっていることが多く、むし歯になるリスクも高めです。早いうちからケアしてあげましょう。

歯みがきのコツは「保護者ががんばり過ぎない」

上下2本ずつ歯が生えた頃からは歯ブラシの出番です。まず、毛がやわらかくて握りやすい歯ブラシを用意しましょう。お子さまが自分でみがくときに喉を突いてしまわないよう、短めのもの、または幼児専用の歯ブラシがおすすめです。

初めはお子さま自身ではうまくみがけませんので、保護者による仕上げみがきが必要となります。その際、お子さまが頭を動かさないように顎をしっかり持ってみがくのがポイント。太ももの間にお子さまの頭がスッポリ入るように寝かせてみがく方法もあります。
しかし、固定するときに力が入り過ぎると、お子さまが押さえつけられている感じがして歯みがきがきらいになってしまうことがあるので要注意です。力を入れなくてもみがかせてもらえるように、楽しい雰囲気づくりと声かけを意識しましょう。

また、仕上げにみがくときには決して力は入れないでください。お子さまの歯や歯茎はとてもデリケートで敏感。大人と同じようにゴシゴシとこすってしまうと、痛くなってしまい、「歯みがきはいやなものだ」とインプットされてしまいます。歯に直角に歯ブラシを当てて、やさしくなでる感じで十分です。

小さいうちは歯みがき粉も必要ありません。なぜなら、乳歯は永久歯に比べてエナメル質が薄いので研磨剤が入っている歯みがき粉を使うと、歯を傷つけてしまうことがあるからです。
汚れや着色が気になるという場合には幼児用のジェルタイプのもの、または研磨剤が入っていないものを使いましょう。その際、フッ素配合のものを選べば、よりむし歯予防の効果が期待できます。

「歯みがき、きらい!」になってしまった… どうしたらいいの?

月齢が小さいうちから「歯みがきは楽しいもの」と言いながらやさしくみがいてきたはずなのに、「歯みがき、きらい!」と言われてしまった、というのはよくあることです。そこで、そんなときの4つの対処法をご紹介しましょう。

【1】歯ブラシを自分で選ばせる

自分で選んだお気に入りの1本なら、自然と「自分でみがく!」という気持ちになりやすいでしょう。

【2】親子で一緒に楽しくみがく

親子で、「どっちが上手にみがけるか競争だ!」や「バイ菌、いなくなったかな?」など楽しい雰囲気でみがいてみましょう。
保護者のまねをしたがるお子さまには効果的です。その際、「そんなみがき方じゃダメ!」のような注意はあまりしないでおきましょう。歯みがきの習慣が身につくまで少々のことは目をつぶり、まずほめてあげることが大切です。

【3】絵本や動画で歯みがきの大切さや楽しさを知ってもらう

「なぜ歯みがきが大事なのか」について書かれた絵本や動画を見せるのも有効です。また、歯みがきが楽しくなる動画を見せながら歯をみがくとうまくいくケースもあります。

【4】なぜいやなのかを聞いてみる

お子さまがある程度話すことができるのなら、なぜ歯みがきがきらいなのかを聞いてみてください。「みがくときに押さえつけられて痛い」とか「ゴシゴシしたくない」など理由を教えてくれたら、反論しないで「そうだったのね」と受け止めてあげましょう。
そして、その解決策をお子さま自身に決めてもらうのがポイントです。どうしても本人から解決策が出てこない場合は、保護者がいくつか方法を提示して本人に決めてもらうとよいでしょう。

食事がおいしく味わえないだけでなく、体調にまで影響することもあるむし歯。お子さまが小さなうちから歯みがきを習慣づけて、最大限、むし歯ができるリスクを減らしてあげたいものです。
そのためには、保護者があまり力むことなく、むしろ楽しみつつも、お子さま自身が歯をみがくことが必要だと理解できるまで根気よく話しかけ、見守る忍耐力が必要なのです。

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