おまじないも効果あり! 乗り物に酔わない方法を専門医が伝授

遠足や移動教室では、バスでの移動が多いのではないでしょうか。しかし、乗り物酔いが心配なお子さまも。そこで、川越耳科学研究所クリニック院長の坂田英明先生に、乗車した際の乗り物酔い対策を紹介していただきます。

(1)「酔わない」おまじないをかける

保護者のかたが注意を促すよりも、お子さま自身が「自分は酔わない!」と思えるように、「絶対大丈夫だから、楽しんできてね」など、酔わないおまじないをかけてあげましょう。バスの匂いが苦手なお子さまには、好きな匂いのする文房具などを、お守りがわりに持たせるのも一案です。

(2)睡眠を十分に取る

睡眠不足だと自律神経(昼間に活動している時に活発になる交感神経と、夜間に寝ている時に活発になる副交感神経の二つに分けられる)が乱れるため、乗り物酔いをしやすくなります。

(3)食事は乗る3時間前に腹7分目までで済ませる

満腹でも空腹でも、自律神経は安定しません。

(4)しょうが汁を乗る1時間前に飲む

しょうがに含まれるジンゲロールという辛味成分には、腸の働きを安定させ、吐きにくくする作用があります。辛い物が苦手なお子さまには、すりおろしたしょうがを、紅茶やみそ汁などに入れて飲ませましょう。

(5)酔い止めの薬を飲む

薬の効き目ももちろんですが、「薬を飲んだから大丈夫」という安心感が得られ、より効果的です。

(6)体を締め付ける服装は避ける

おなかを圧迫するような服装はやめましょう。バスの中でリラックスできると、酔いにくくなります。

(7)乗車中はあごを引いて座り、動かないものを見る

あごを引いた姿勢で座ることにより、「リンパ液」が水平に保たれ、酔いにくくなります。動いているものを見ていると酔いやすくなります。進行方向が見える時には、カーブの揺れに合わせて体を軽く傾けるとよいでしょう。

(8)読書やスマホの操作、ゲームをしない

揺れているバスや船の中で、本を読んだりゲームをしたりすると、文字や画面がチラチラして目から強い刺激が入ることになり、酔いが助長されてしまいます。

(9)可能ならガムなどを噛み、口の中を乾燥させない

緊張していると、自律神経が不安定になり、口の中が乾燥してしまいます。可能であればガムやするめを噛んだりして、唾液(だえき)を出すようにしましょう。ガムが難しい場合は、水を少し口に含むようにしてください。

できれば、お子さまが酔った時の対応を先生にこっそりお願いしておき、保護者のかたは「絶対に酔わないから大丈夫」と、送り出してあげてください。乗り物酔いをしなかった時は、「やったね! もう大丈夫だね」などとほめ、酔わない自信をつけてあげるのが何よりの克服法になります。

プロフィール


坂田英明

埼玉医科大学卒業。ドイツ・マグデブルク大学耳鼻咽喉科研究員、埼玉県立小児医療センター耳鼻咽喉科を経て、現在は目白大学保健医療学部教授、目白大学耳科学研究所クリニック院長。NPO法人第8神経を考える会理事。

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