「マンガばかりでなく本を読みなさい!」その声かけが伸びるきっかけをつぶしてるかも

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マンガばかり読んでいる子どもに「本を読みなさい!」と注意してしまうことはありませんか?
ここには2つの誤解が潜んでいるので要注意。1つは、本を読めば自ずと読解力がつくわけではないこと。もう1つはマンガも活用の仕方次第では大きな学びになるということです。マンガ好きの子どもにどのような声かけをするべきか考えていきましょう。

この記事のポイント

本を読めば読解力がつくわけではない

「鬼滅の刃」やあつ森ブームで、マンガや攻略本を読みふける小学生も増えています。夢中になってハマることはいいことだとしても「マンガや攻略本より読書をして、読解力をつけてほしい」というのが保護者の本音かもしれませんね。

でも、本を読めば自動的に国語力や読解力が身につくものではありません。語彙力を豊かにし、内容を読み解き、知識を吸収するためには、興味のあるものを自発的に読むことが大前提となるためです。興味があるからこそ、必死に夢中になって理解したいと試行錯誤するわけです。

一方、強制された読書では苦行にしかならないことが多く、思ったような効果を望めないこともあります。

そのため、子どもに読解力をつけさせようと無理やり本を読ませるのではなく、子どもの興味があるものを起点にして、柔軟に力を伸ばしていくことを考えるという発想の転換が必要になります。その際、子どもの好きなマンガも大きな役割を果たします。

マンガもOK!「調べ習慣」につながる声かけで子どもを伸ばそう!

マンガに眉をひそめてしまう保護者の方もいらっしゃるかもしれませんが、マンガにはポジティブな側面も多くあります。

日本のマンガ文化は、非常に多様性に富んでいて、テーマやジャンルも多岐に渡ります。そのため、マンガをきっかけに知らなかった世界や知識に触れ、探究心が刺激されることも多いものです。歴史マンガをきっかけに歴史への興味が広がる子どももいますよね。こういったマンガの良い側面もうまく取り入れるようにしましょう。

そのときに是非トライしていただきたいのが「調べ学習」です。マンガの中で疑問に思ったことや興味を持ったことを調べ、情報収集した内容を理解し、自分の考えをまとめるというプロセスは、探究心を刺激し、学力向上にも非常に有効です。マンガをきっかけに、まずは調べ習慣をつけていきましょう。

たとえば「鬼滅の刃」が好きな子どもであれば、舞台となっている大正時代の文化や歴史的な出来事など調べてみても良いですね。本はもちろん、インターネットや動画などいろいろな手段を用いてリサーチすることで、さらに興味がわき、読書への意欲にもつながるかもしれません。

「本を読みなさい」と指示するよりも、「マンガに書いてあるこれってなんだろう?」「検索して調べてみたら?」と声をかけるほうが、主体的な学びを引き出せることでしょう。

わからない言葉が出てきたらチャンス!

マンガやゲームの攻略本には、難しい漢字やなじみのない言葉も出てきやすいため、語彙力を身につけることにも役立ちます。辞書をひいて調べる経験を積まさていきましょう。

「これなんて読むの?」「これどういう意味?」と聞かれたらチャンス! そのまま回答を与えるだけでなく、辞書やネット検索などの調べ方を教えてみると良いでしょう。

宿題の意味調べは、いやいや進めていたとしても、自分が知りたいことだったら子どもも必死になって調べるはず。この繰り返しで、調べることが習慣化し、語彙力を豊かにしていくことができるはずです。
疑問を疑問のままにせず、調べるというアプローチが習得できると、どんどん学習を積み上げるサイクルができます。つまり、伸びる回路ができるわけです。そのためにも、子どもが自ら調べることを促すような声かけを大切にしていきましょう。

まとめ & 実践 TIPS

マンガでも本でも何を読むかよりも「どう読むか」「読んだあとどうするか」が大切です。それにより、知識やスキルのつき方は格段に変わってきます。保護者は、調べ習慣がつく声かけで子どもの伸びる回路作りのアシストをしていきましょう。

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