子どもの話をひたすら受け止める「受容」 その効果とは?
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子どもが悩みや心配事を打ち明けた時、よく話を聴かないうちにアドバイスをしたり、励ましたりしてはいないだろうか。コーチングのプロ・石川尚子氏は、まずは子どもの気持ちをしっかりと受け止める「受容」をすすめる。ベネッセ教育情報サイトが、受容のコツや効果を伺った。
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大人にまじってコーチング講座に参加した中学3年生のAさんが、こんな話をしてくれました。
「私が『友達にからかわれるから学校に行きたくない』と言うと、お母さんは『大丈夫よ』とか『気にしない、気にしない』と答えるだけで、話を聴いてくれませんでした。その後、私が学校に行かなくなったら急に『精神的に問題があるのでは』と思ったようなのですが、私、何か変ですか? 話を聴いてもらいたかっただけなのに」
講座に参加していた大人たちは、Aさんの話を「そうだったんだ」「そんな気持ちだったんだね」と、何の評価も判断も加えず、じっくりと聴きました。いわゆる受容です。最後にAさんは、「また学校に行こうと思います!」と晴れやかな顔で帰っていきました。
また、ある塾の先生は、授業の前に今の気持ちを子どもたちにたずねます。「学校で叱られて、へこんだ」「今、やる気ない」などのさまざまな声を「そうなんだね」と聞き、言いたいことが出尽くすと授業を始めます。これはクリアリングという手法で、ポイントは否定も肯定もせず、受容すること。相手が言いたいことを全部話したと感じるまで続けることです。この時間があることで、子どもたちの感情が落ち着き、集中力が増すのだそうです。
私たちは、子どもの気持ちを聴かないうちに安易に励ましたり、アドバイスをしたりしがちです。しかし、気持ちを受容してもらうだけで子どもは安心感を覚え、落ち着いて前向きに考えられるようになるのではないでしょうか。また、話を聴いてもらったという完了感も、子どもを目の前の課題に取り組む気持ちにさせるのです。
出典:「受容」することで子どもは前向きになる -ベネッセ教育情報サイト
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