今や日本人の3割が発症!花粉症の実態とは?

花粉症が日本で認知されたのは、1960年代から70年代と言われていますが、その後花粉症を発症する人は増え続けています。花粉症は、杉やブタクサ、セイタカアワダチソウなどが原因といわれています。症状は目が痒くなったり、花がムズムズしたり、くしゃみなどですが、その規模はマーケットでいうと、数千万円規模と巨大。今や日本人の3割が発症しているというまさに日本の国民病といっても過言ではない花粉症ですが、その実態とは?


花粉症は紀元前からあった

 日本では、戦後増加した花粉症ですが、実は紀元前からその症状はあったと言われています。花粉アレルギーの研究が始まったのは、ヨーロッパで19世紀頃だったそうです。地域によって、アレルギーの原因となるものは違うようです。ヨーロッパではイネ科の植物、アメリカではブタクサなど。日本では杉が有名ですが、戦後アメリカ人が多く来日するようになり、日本でもブタクサやセイタカアワダチソウなどによる花粉の症状が見られるようになっているとか。

 

季節になると風にのって飛んでくる花粉。避けて通るのはなかなか難しそうですね。

 

 

アレルギーのメカニズム

 花粉症は、花粉が風にのって、人の目や鼻につき、それによりアレルギー反応が引き起こされる状態です。人の体には、外から侵入してくる異物を排除しようという働きがあります。花粉症の場合、花粉が異物ですが、花粉に接触するたびに、体内ではアレルギー反応に関わる物質、IgE抗体が作られます。ちなみに、IgE抗体というのは、花粉などアレルゲンと接触を繰り返すたびに蓄積されていきます。ある程度までの蓄積では症状は出ません。許容限度を超えると炎症や痒みなどアレルギー症状を引き起こします。

 

アレルギー症状を予防、改善するには、IgE抗体を蓄積させないことが重要。花粉症などのアレルギー疾患はすべて、免疫疾患です。免疫バランスを整えることが、アレルギー症状の予防や改善につながります。免疫バランスは、しっかり睡眠をとったり、バランスのよい食事、体をしっかり動かすことなどで整えることができます。

 

子どもの場合も、睡眠は大切。睡眠が不足すると、免疫細胞の新陳代謝が滞り、免疫力が低下します。花粉症など、アレルギー対策はいろいろありますが、まずはアレルギーが発症しにくい体づくりを心がけてあげたいものです。

 

 

プロフィール



東京都立広尾病院 救命救急センター・救急診療医。保有資格は救急科専門医、プライマリケア認定指導医、産業医。

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