苦手な食べ物もこれで克服? 大学教授が教える3つの方法
健康のため、子どもには好き嫌いなく食べ物を食べてほしいと願う保護者は多いだろう。しかし、実際に苦手な食べ物を子どもに食べさせるのは難しいもの。生理心理学、食行動科学が専門の関西国際大学教授・堀尾強氏に、好き嫌いを克服するための保護者の心構えや、具体的な方法を聞いた。
子どもに毎回嫌いな食べ物を残されることで、「どうせ食べないから」と、その食材を食卓に出す回数を少なくすることがあるでしょう。しかし、好き嫌いを減らしたいなら、保護者が先にあきらめるのはよくありません。保護者のサポートで、ある程度は子どもの好き嫌いを減らすことができるのです。
子どものタイプによって、好き嫌いを減らす効果的な方法は異なります。知っておいていただきたいのは、好き嫌いがあるからといって、「これを食べないと遊びに連れていってあげない」などと罰を与えるのは逆効果だということ。絶対に克服させなければと気構えるのではなく、楽しみながら以下の方法を試してみてください。
●苦手な食べ物との接触頻度を増やす
本人が食べられなくても、その食べ物に触れたり、人がおいしそうに食べる様子を見たりする機会などが増えると、次第に嫌悪の度合いが薄れていきます。
●さまざまな味を経験させる
好きな食べ物だけでなく、いろいろな味に触れることで好みも変わっていき、苦手な食べ物を克服するきっかけにつながります。
●食べさせ方を工夫する
友達と一緒に食べることで嫌いな野菜が食べられるようになったり、自分で収穫することによって食べられるようになったりすることがあります。調理法を変えてみるのもよいでしょう。
栄養学的に見て、極端にバランスが崩れていなければ、二つや三つくらいは嫌いな食材があってもよいと思います。成長とともに食の好みは変わっていきますし、好き嫌いはその子どもにとって、一つの食文化でもあります。肩の力を抜いて、楽しみながら子どもに働きかけてください。
出典:子どもの嫌いな食べ物を克服させるには -ベネッセ教育情報サイト