中学受験 入塾テストで下位クラスだったら?
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中学受験に向けて通塾を始める際、入塾試験で決まったクラスが思ったより下のクラスでショックを受ける保護者のかたもいらっしゃるかと思います。今回は、そうした塾内のクラスの考え方も含めて、塾で学び始める際に重視するポイントについて森上教育研究所がお伝えします。
塾内のどのクラスで学ぶかよりも重視すべきは合格実績
最上位のクラスでも最下位のクラスでも大差はない
入塾試験の結果、最下位のクラスに入ることになった場合に、そのままその塾に通わせてよいのか、それとももう少し易しい塾の入塾試験を受けて、上位のクラスに通わせるほうがよいのか、といった悩みをお聞きすることがあります。
こうした悩みは学校選びでもお聞きしますが、塾の場合について言えば私はどちらを選んでも大差はないと考えています。塾は志望校合格という目的が最も重要であり、合格実績がその指針となります。定期的にクラス分けテストも行われるので最初に決まったクラスのレベルにあまりこだわらず、志望校の合格実績がある塾で学び続けるとよいでしょう。
塾選びの段階でテキストの内容とペースを確認できるとベター
テキストは通っている人に見せてもらって確認を
塾の合格実績を裏付けているのは、何をどのように学ぶかというカリキュラムであり、カリキュラムを体現しているのが塾のテキストです。塾で学習を進めていく際にお子さんがテキストを理解し使いこなせるか否かが、通塾を成功させ志望校に合格するカギとなります。
可能であれば塾選びの段階で、塾で使用するテキストを確認するとよいでしょう。ただし、ほとんどの塾は使用するテキストを公開していませんから、知人友人などを頼って通っている人に見せてもらうことが必要になります。
ペースが速すぎたり遅すぎたりしないかに注意
テキストで確認したいのは、内容が理解しやすそうかという点に加えて、量的にペースが速すぎないか、逆に遅すぎないかという点です。塾には勉強のペースを管理するペースセッターの面もありますから、その塾に通っている人に授業の進むペースや、宿題の量について聞いてペースが合うかどうか確認しましょう。
また、塾の授業と宿題で3時間学習したら次の日はグロッキーというお子さんもいれば、そのくらいは平気で次の日が塾でも大丈夫というお子さんもおり、ペースはさまざまです。お子さんがどの程度の量をこなせそうか前もって話し合っておきましょう。
保護者の役割はテキストを使いこなす手助けとお子さんの応援
こなしきれない場合は最初は基本問題に絞る
ただし、塾のペースを見極めて入塾しても、慣れないうちは塾の宿題をこなしきれないこともよくあります。そうした場合は、すべてやろうとせずに、基本問題と応用問題のうち最初は基本問題だけに絞って取り組むのがおすすめの方法です。
基本問題に集中しつつ2か月通ってみて月例テストで正答率50%以上の問題がだいたい解けるようになっていれば、その塾に通い続けて大丈夫でしょう。2か月たっても正答率50%以上の問題があまり解けず進歩がないようであれば、塾を考え直してもよいかもしれません。
塾内のクラス分けに不満がある場合はお子さんを励まして
入塾試験の結果、下のクラスに入ることになった時にお子さん自身が意気消沈してしまうこともあるかと思います。最初に塾にいやな印象を持ってしまうと通い続けることが難しくなってしまいますので、保護者のかたはうまくお子さんの気持ちが上向くよう励ますことが大事です。
たとえば「難しい塾に入ったんだから下のクラスでもたいしたもの」「がんばって通っていてえらいね」と声かけするなど、お子さん自身が「僕は/私はがんばっているぞ!」と自己肯定感が高まるよう、機会をみながら励ましましょう。
まとめ & 実践 TIPS
難しい塾の下位のクラスで学ぶか、易しい塾の上位のクラスで学ぶかは、どちらを選んでも大差はありません。塾の合格実績を重視し、カリキュラムとテキストを事前に確認し宿題や授業のペースがお子さんに合っているかを見極めて決めましょう。
入塾当初に宿題をこなしきれない場合は、基本問題だけに集中し、月例テストで正答率50%以上の問題がだいたい解けるようになっていれば大丈夫です。下のクラスに入ってお子さん自身が意気消沈している時は、保護者のかたはうまくお子さんの気持ちが上向くよう励ましましょう。
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