【中学受験】算数の勉強法 どんな力が求められる?苦手対策の進め方は?

算数は中学受験科目の中で特に重要な教科ですが、難しいという印象が強く苦手とするお子さんが多い教科でもあります。中学受験に向けて、算数の苦手意識を払拭し、力をつけていくには、どのような勉強をすればよいか、森上教育研究所がお伝えします。

この記事のポイント

中学受験の算数で求められる力とは?

中学受験では、小学校で習う算数の知識だけでは解けない問題も出題されます。単に問題に公式を当てはめて答えるようなパターン化された定型的な思考ではなく、文章題の意図やグラフや図形の意味を読み取り、そこからどれだけ算数的な思考ができるかが問われます。

背景には、学習指導要領が知識・理解から思考力・表現力に重点を置く方向に変化していることが挙げられます。中学受験の算数においても、様々な方向から解き方を考える思考力、考えたことを式などで正確に表す表現力を問う出題は今後増えていくでしょう。したがって、正確な計算力をベースとした「算数の活用力」を鍛えておく必要があります。

中学受験に向けた具体的な算数の勉強法とは?

中学受験を目指すお子さんは算数の力をつけていくためには、具体的にどのような勉強をすればよいのか、単元別に紹介します。

【計算】

限られた時間内に正確に問題を解く計算力は算数において必須ですが、スマートフォンをかざせば計算アプリが答えてくれる現在、苦手なお子さんが増えています。したがって、早い時期から基礎的な問題集を使って繰り返し計算問題に取り組んで鍛えておきましょう。複雑な計算になったときに間違いが多くなるのは、繰り上げと繰り下げです。筆算に数多く取り組んで、繰り上げと繰り下げに早く慣れるようにすることが計算ミスを防ぐ一番の対策となります。

【文章題】

文章題は、解き方が比較的わかりやすい定型的な問題は減り、何を使って解けばよいのかが一読してわからない問題が増えてきています。ただし、設問の文章自体は明快であることがほとんどですから、文章を一つひとつ丹念に読み解いて条件を整理していく経験を積むことが大事です。一文一文の意味をくみ取れば難しいわけではないことをお子さんに伝え、基礎的な問題集を使って練習しておきましょう。

【条件設定の問題】

条件設定の問題では、特殊算のどれを使えば解けるのか? 速さの問題で解けるか? 割合を使えば解けるか? といった解き方を問うことが主になっています。したがって、どのような条件となっているのか情報を整理し、どの解き方を使えばよいのか、試行錯誤を繰り返す経験を積むことが大事です。これも基礎的な問題集を使って練習しておきましょう。

【比】

比の問題は、昔から子どもたちが最も苦手とする単元で、小学校の算数の一番大きな山と言えます。なぜかというと、一般に子どもは割り算と連続量を扱うのが苦手だからです。割り算に関しては計算問題に繰り返し取り組み補強しておきましょう。水が何リットルあるいは何キログラムあるといった一つあたりの量を決めて量る連続量の問題は、子どもにとっては実感がわきにくく、算数だけでなく理科の考え方も必要になります。基礎的な問題集に取り組むのに合わせて、理科の該当する単元もしっかり学ばせるといいでしょう。

【特殊算】

旅人算、通過算、つるかめ算、流水算といった特殊算は、ある意味なぞなぞに近い問題とも言えます。どちらかというと、勉強というよりも楽しみながら「こうやったら解けるかな?」「不思議だな?」となぞなぞに取り組むつもりで対策を行うとよいでしょう。花まる学習会の「なぞぺー」のような問題に、3年生か4年生の比較的早い時期から楽しく挑戦しておくことをお勧めします。

【図形】

図形の問題は、基礎的な問題集を使って練習を積むことで補助線の引き方などが身に付きます。加えて低学年の頃から心がけたいのは、折り紙などを使って図形の感覚を身に付けることです。パズルの問題も図形の感覚を身に付けるうえで有効です。間違ってはいけないという意識ではなく、不思議だな? おもしろいな?と楽しんで図形に親しむ体験を積むことが最もよいアプローチになるでしょう。

算数が苦手な場合、どう克服すればよい?

算数に苦手意識を持っているお子さんは、解けないから嫌い、嫌いだからやりたくない、やらないから解けないという悪循環に陥っていることがほとんどです。まず、算数を好きになるために、失点をとがめない、得点できた場合は大いにほめるということを心がけましょう。特にお勧めしたいのは、低学年から中学年にかけて簡単な問題に繰り返し取り組むことです。スモールステップで簡単な問題から少しずつ高度な問題へと移っていけば、満点も取りやすいため苦手意識を払拭して「算数が好き」という気持ちを育めます。

4年生以降になると塾で難しい問題にも取り組むことになりますが、解けた場合は「難しい問題なのにすごい!」としっかりとほめ、解けなかった場合も「今すぐ解けなくても大丈夫、これから解けるようになるよ」と励ましましょう。多少苦手であっても「苦手意識を持たせない」ことが最も大事です。

まとめ & 実践 TIPS

中学受験では、パターン化された定型的な思考ではなく、どれだけ算数的な思考ができるかが問われます。正確な計算力をベースに「算数の活用力」を鍛えておく必要があります。具体的な勉強法は以下の通りです。
【計算】早い時期から基礎的な問題集を使って繰り返し計算問題に取り組む。
【文章題】基礎的な問題集を使って文章を一つひとつ丹念に読み解いて条件を整理していく練習を行う。
【条件設定の問題】基礎的な問題集を使ってどの解き方を使えばよいのか、試行錯誤を繰り返す。
【比】割り算の計算問題に取り組むとともに理科の該当する単元も学ばせる。
【特殊算】花まる学習会の「なぞぺー」のような問題に、早い時期から楽しく挑戦する。
【図形】基礎的な問題集を使って練習を積む。低学年から折り紙やパズルを使って図形の感覚を身に付ける。
算数が苦手な場合は、簡単な問題に繰り返し取り組み「苦手意識を持たせない」ことが大事です。

プロフィール

森上展安

森上展安

森上教育研究所(昭和63年(1988年)に設立した民間の教育研究所)代表。中学受験の保護者向けに著名講師による講演会「わが子が伸びる親の『技』研究会」をほぼ毎週主催。

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