転塾すべき?それとも? 悩んだときの判断ポイントと注意点【中学受験】
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5年生の後半の時期は学習内容が難しくなるため、成績が伸び悩むお子さんも出てくる時期です。こうした場合に転塾すべきなのか、それ以外の対策を考えるべきなのか、判断する際のポイントと注意点について、森上教育研究所がお伝えします。
5年生の2学期以降の子どもの様子に注意し、必要であれば転塾も含めた検討を
塾で学習を続ける中で、わからないところが出てきて不得意感を持つようになるお子さんが多くなるのは、5年生の2学期以降です。この時期は受験勉強の中で最も難しい単元を学習するので、お子さんの様子にしっかり注意する必要があります。
不得意感を持つようになると、成績が伸びなくなりますし、そうするとおもしろくないので塾に行くのもいやになり、勉強に身が入らなくなります。こうした状況が続くようであれば、お子さんが学習内容を理解できて、意欲を持って勉強が続けられるように、転塾など環境を変えることも含めて検討されることをおすすめします。
逆にいつもテストの成績がよく、学習内容に物足りなさを感じるお子さんが出てくるのもこの時期です。最も難しいところ学習するこの時期に塾の学習内容に物足りなさを感じていて、外部の他の塾のテストを受けてみたらかなり上位の成績を取れているというような場合は、よりハイレベルな学習を行っているところへの転塾を考えてもよいでしょう。
子どもが学習内容を理解し、意欲を持って学習を続けられる環境にすることを目標に
転塾を検討する場合にまず考えたいのは、お子さんが最終的にめざす目標をどのあたりに置くかという点です。例えば、成績が伸び悩んでお子さんがやる気を失っている場合であっても、志望校をそれほど上位校に設定せずど、どんどん上のクラスに行くことを目指さないのであれば、転塾しないという選択もあります。
お子さんがいつまでにどの程度の学習ができていればいいかを親御さんが把握したうえで、「教材はここだけやればいい」と学習する箇所を絞ってがんばっていくというやり方で後に伸びていくお子さんもたくさんいらっしゃいます。
また、費用の問題をクリアできるのであれば、塾を変えずに個別指導をつけることで一番難しい時期を乗り切るという方法もあります。塾で理解が足りない部分を個別指導で手厚くフォローすれば成績も上がり、モチベーションも上がるでしょう。塾をやめて個別指導のみにするということを検討される方もいらっしゃるかもしれませんが、塾は受験勉強のペースメーカーでもありますから塾は続けたほうが効果的です。
費用面で個別指導は難しいが現在の塾の授業では理解できない、塾に通い続ける気力が続かなくなっている、高い目標に向けてがんばりたいけれど今の塾の進度についていけないといった問題がある場合は、転塾を考えたほうがよいでしょう。
塾によって取り組む問題や授業の進度は違いますし、面倒見のいい塾もありますから、お友達の評判なども聞いたうえで、お子さんが授業の学習内容を理解し、意欲を持って学習を続けられる塾はどこか検討しましょう。
塾では5年生で学習単元を一通り終えて、6年生から総合演習が中心になりますから、新6年生に上がるタイミングであれば転塾によるデメリットは大きくありません。
セカンドオピニオンとして塾の先生にまずは相談を
ただ、親御さんだけでは、お子さんにどのような学習環境が合っているか判断に悩まれると思います。セカンドオピニオンとしてまずは塾の先生に相談されることをおすすめします。
しかし、「塾をやめたいのですが」と相談してしまうと、当然「やめないほうがいい」という方向でアドバイスされますので、「今子どもの状態がよくないのでそれを改善するにはどうしたらいいか?」という方向で相談されるといいと思います。
その改善のためのアドバイスが的確と感じられるものであれば、その塾で引き続きがんばればいいでしょう。もしアドバイスがあまりぴんと来ないのであれば「ここに預けていてはよくない」というふうに考えればよいのではないしょうか。
まとめ & 実践 TIPS
学習する単元がぐっと難しくなる5年生の2学期以降は成績が伸びず塾に行くのがいやになってしまうお子さんも出てきます。そうした場合は転塾など環境を変えることも含めて検討しましょう。
逆にこの時期に物足りなさを感じるお子さんはハイレベルな学習を行っているところへの転塾を考えてもいいでしょう。
今の塾の下のクラスでやるべきことを絞ってがんばっていく、塾は変えずに個別指導をつける、転塾するといった選択肢がありますが、子どもが学習内容を理解し、意欲を持って学習を続けられることを目標に、まずは塾の先生に対応を相談されることをおすすめします。
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