受験のプロが贈る高校入学直前メッセージ 高校での学びは予習がポイント!

中学校と高校での学びで異なる点、高校での学習で今後より必要となるのはどんなことでしょうか。

進研ゼミ高校受験総合情報センター長の浅野剛が、今こそ保護者のかたに知っておいていただきたい、高校での学びのポイントについてお話しします。

高校は「言われるがまま」ではなく自分で選び、自分らしく学ぶ場

受験生活、本当にお疲れさまでした。中学校最後の春休みを前に、中3生の皆さんも保護者の方々も、4月からの高校生活に向けてさまざまな感慨をお持ちだと思います。
入学以降、お子さまは学習面でも生活面でも非常に忙しくなってきますので、春休みはまっさらな気持ちで高校生活や将来について考えるのにふさわしい時期です。そもそも中学校での学習と高校での学習はどう違うのでしょうか?

中学校までは義務教育でしたが、高校は自分の意思で選び、主体的に学ぶ場です。保護者や先生に言われるままに受験した、という感覚の子もいるかもしれませんが、受け身のままではこの先伸びていきません。

高校受験に臨む中3という年齢は、まさに子どもと大人のはざまだと思います。中学受験の場合は学習法も志望校決定も保護者の判断によるところが大きく、大学受験は本人の意思決定がメインになりますが、高校受験はちょうどその真ん中です。合否の結果を含む進路選択も、ある程度まで自分の責任として引き受けなくてはなりません。

高校生活が始まると、自由と責任の幅はさらに広がります。中学校と高校の違いは、文化祭など学校行事の規模を見てもわかりますね。高校時代というのは、子どもたちが大きく世界を広げる時期なのです。

授業に主体的に臨むため予習は不可欠

高校の学習は内容も難しくなりますし、基礎的な知識・技能を活用してさまざまな課題について考えていく探究的な学習も増えてきます。授業はただ座って受け身で聞いていればいいというのではなく、自分なりの問題意識を持って主体的に臨むことが必要です。
そのため、次の授業のポイントの確認、基礎事項の理解など、最低限の予習は必要となります。

高校生は中学生以上に部活や課外活動に忙しいため、学習時間を見つけるのも大変ですが、よくできる子ほど自分に合った学習法を見つけてノウハウ化しているようです。自分なりのやり方と興味の幅を広げ、学びを楽しんでいる子ほど伸びるのは間違いありません。高校生になると、学習法においても、自由と責任の幅が増大するのです。

英語は「4技能」の先を見てこそ上達する

将来にわたって英語は「4技能」をバランスよく身につけることが重要ですが、「英語ができること」だけに価値があるのではなく、英語をツールとして、いかに国籍や生まれ育った環境、考え方の異なる人たちとコミュニケーションを深めるかが問われているのです。

最近の公立高校入試問題の長文のテーマは多岐にわたりますが,外国の歴史や文化が、人々の生活や考え方、生き方に大きく影響していること、そして英語力そのものを高めるとともに多様な考え方を理解することが重要であることが、さまざまな文章で述べられています。まさに英語を国際理解のツールとして活用してほしいという出題者のメッセージだと思います。

コミュニケーションツールである英語は、意欲や主体性が端的に成果に表れる教科ではないでしょうか。コミュニケーションはただ待っていても上達しません。自分が知りたいことを一生懸命聞き、自分の意思を積極的に伝えてこそ上達するのです。

「中学校最後の春休み」にしかできないことを

このように、高校での学習は何よりも「主体性」が大切になります。「試験のために」「就職に有利だから」といった理由で学ぶのと、自らの興味・関心や課題意識に基づいて主体的に学ぶのとでは、今後大きな差がついてくるでしょう。
もしかしたら、保護者のかたも意識を変える必要があるかもしれません。いつまでも「試験が近いんだから勉強しないと」「宿題やったの」といった接し方では、主体性は育たないと思います。

中学校生活と高校生活の間にある、この春休みは貴重な時間です。思い切り遊んだり旅行に行たりするのもよし、興味のある本を読むのもよし。今にしかできないことをしながら、お子さまと少し遠い将来について考えてみることをおすすめします。

一年前と比べると、受験生活を経てお子さまは大きく成長されたのではないでしょうか。お子さまの「自立の芽」を見つめ、意識して大人扱いをすることも必要かもしれません。
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プロフィール


浅野剛

元大手進学塾高校入試担当部長、入試情報統括を歴任。30年以上にわたって受験指導を行い、多数の生徒を志望校に合格させてきた高校受験のエキスパート。現在は、中学生・保護者向けオンラインセミナーの講演をはじめ、中学校での進路講演なども担当。

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