浪人生活最大のピーーーンチ!! なう。 [大学受験]
その日、久しぶりにムスメと気分転換の散歩に行き、ランチにタイ料理を食べ、書店に寄ったのち帰宅したのでした。
「充分にリラックスしたから勉強がんばる! でもその前に風呂だけどね、はははははは。」……なんて明るく言ってたムスメ、部屋に行ったと思ったら真っ青になって戻ってきた。
「しゅ……出願締め切り……、今日だった……。」
手に持った封筒は、ムスメが「私大ではこれが第一志望。」と言っていた大学のものです。
昼間のリラックスムードはどこへやら。むしろ、あのリラックスしていた時間を楽しんでいた自分を叱り飛ばしたいわ! どうしてあんなにのんきにしていたのだろうか! さっさと家に帰って確認していたら、こんなことにはならなかったのにいいいいい!
いやしかし、今さらこんなことを言っても仕方がありません。
この時点で、夜の10時はとっくに過ぎていましたが、24時間受付の郵便局を調べつつ(幸い最寄り駅のそばにあった)、涙目で仕上げる入学願書。手はブルブルと震え、「書けない! 書けない!」と叫びながら願書と格闘するムスメの姿は、かつてテレビで見た「ダグラス・グラマン事件」の証人喚問を思い出させます。
そしてなんとか郵便局に行き、「本当に、今日の消印を押していただけるんでしょうか?」と泣きついたムスメに、「こんな感じで押しますよ。」と見本を見せてくださった局員さんの、なんとも頼もしかったこと!(ムスメ談)
結果的には、「ギリギリなんとか間に合ってよかったね。」という話になったものの、本当に本当に肝が冷えました。冷えっ冷えでした。マイナス20度くらいにはなっていたはず。
幸いなことに、
・証明写真は準備済み
・受験料も払い込み済み
・風呂に入る前に気づいた(ムスメは長風呂で、1時間くらい入る)
・24時間受付の郵便局がそばにあった
上記の好条件がそろっていたためなんとかなりましたが、これがひとつでも違っていたら……。そう考えるだけで、冷や汗がジャブジャブ出てきます。
ムスメの自立のためにも、なるべく自分自身でやらせる方針でしたが、受験の情報に関しては、リスク回避のためにも、絶対に共有したほうがいいと強く感じました。
ムスメはこの件があってのち、「合否はともかく、大学を受験できるだけでもしあわせだよ。」などと悟ったようなことをつぶやいております。
次にこんなことがあったら、もっと落ち着いて対応できるよね、とも言ってましたが、お母さんは二度とごめんだよ。
あ、でも「御中」の練習は忘れずにしておくね、一応。
(筆者:おぐらなおみ)