もう飲めません、なう。[おぐらなおみの「もういちど受験なう。」~浪人・再チャレンジ編~]
++もう飲めません、なう。++
2016年でございますね。受験生の皆さまはどんなお正月を過ごされましたか?
うちのムスメは、「お正月、勉強に集中できないようだったら、願書を書くとよい。」と、
予備校のかたにアドバイスをいただいたようです。
確かに年頭の心静かな時に願書の準備をすることは、受験生の年初めとして、
相当にふさわしい行事のような気がいたします。
「年初め」と記しましたが、考えれば「受験生終わり」にも向かっており、
親としては、そろそろ派手にフィナーレの準備でもしたいところ。
そしてムスメには、派手なフィナーレにふさわしい結果を出していただきたいところ。
というわけで、ついつい以下のようなことを聞きたくてうずうずしてしまいます。
勉強の進捗(しんちょく)はいかがですか?
模試の結果はどうですか?
実際のところ、どの大学に行くことになりそうですか?
……聞きたい。実に聞きたいことばかり。
しかし、これ以上「ムスメの飲んでいる水」の量を増やすわけにはいかない。
水の中には、もちろん「受験勉強」や「不安感」や「焦燥感」が入っているわけですが、
「親の期待」なんて、飲み干すのに苦労しそうなものまでわざわざ足して、
おなかをたっぷんたっぷんにさせなくてもよいであろう。
毎日ひーひー言いながらぐいぐい飲んできたとあって、ずいぶんと大量に飲めるように
なりましたが、過剰な水分は、体のむくみとなって現れたり、
涙となってあふれ出たりしています。
しかし、不器用ながらも続けてきた努力には拍手を送りたい。えらいぞムスメ。
これからセンター試験、私大入試、国公立二次試験と気の抜けない本格的な受験シーズンに
入ってしまいます。
「がんばれ受験生!」という言葉を、毎日飲むべき「努力という名の水」に
プレッシャーにならない程度にそっと数滴、忍ばせておきたいと思います。