中学受験の伸び悩み 算数は解き方を覚えるよりも基礎的な着眼点を身に付ける学習を

中学受験の伸び悩み 算数は解き方を覚えるよりも基礎的な着眼点を身に付ける学習を中学受験を目指す5年生では、秋から冬にかけて成績が伸び悩むケースがある。特に、取り組む問題が難しくなる算数で、成績が思うように伸びなくなる子どもが多い。ベネッセ教育情報サイトでは、5年生のうちに見直しておきたい算数の学習法について、森上教育研究所の森上展安氏に聞いた。

 

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多くの塾では、数多くの入試問題に取り組ませようとするあまり、子どもの理解が不十分なまま、ひたすら問題の解き方の手順ばかり覚えさせる、といった指導になりがちです。解くスピードを上げさせるため、途中式を書くな、脳内で処理しなさいといった指導をするところもあるようです。意味のわからない解き方をいくら覚えても応用は利きませんし、考え方の道筋を書いて残さないと、子どもたちの頭の中には、「わからない」モヤモヤばかりが積み重なってしまいます。

 

算数の基礎は計算です。算数の指導法として最上なのは、基礎の考え方や原理原則、つまり「なぜそうなるのか」を、子どもたちが興味を抱くように教えること。そして、基礎に従って手を動かし、正確に計算して答えを出す方法を身に付けることです。そして計算は、縦書きの筆算がおすすめです。これは、一見回り道で非効率的な教え方に見えますが、あらゆる問題への応用力もつくので、結局は「効率的」です。

 

「解き方を覚える」のは、決して悪いことではありません。ただし、手順をたくさん覚えるのではなく、まずは基本的な問題の「着眼点」を覚えること。問題文のこの部分は、どのような図にできるか、あるいは図形問題のどこに補助線を引けば解けるか、といったことです。基礎的な着眼点を身に付けるには時間がかかります。理解しないままたくさんの問題をこなすより、1題でいいから「よくわかる」ことのほうが大切です。そして、子どもの努力が見られたら、「そこによく気付いたね」「その考え方、とてもいいよ」というふうに、すかさず認めてほめてあげましょう。

 

出典:この秋は、算数の学習法の見直しを![中学受験 5年生] -ベネッセ教育情報サイト

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