国語の物語文で人の気持ちが読み取れない……中学受験のプロが克服法を伝授

国語の物語文で人の気持ちが読み取れない……中学受験のプロが克服法を伝授国語の物語文で登場人物の気持ちをとらえるのが苦手な子どもは多い。気持ちをとらえる際につまずく箇所も人それぞれだ。「どのように勉強させればよいか」と悩む、ベネッセ教育情報サイトに寄せられた小5男子の保護者からの質問に、平山入試研究所の小泉浩明氏がアドバイスする。

 

***

 

【保護者からの質問】
国語の物語文の問題で、登場人物の気持ちをとらえるのが苦手です。どのように勉強させればよいでしょうか。(小5男子の母親)

 

小泉氏からのアドバイス
まず、気持ちをとらえる手順ですが、次の(1)~(3)が一般的でしょう。

 

(1) 本文の心情表現を認識する
(2) 心情表現から登場人物の気持ちを理解する
(3) 理解した気持ちを言葉で表現する

 

気持ちをとらえるためには、どれが間接的な心情表現なのかを認識する必要があります。気持ちの読み取りが苦手なお子さんは、この最初の部分でつまずいている場合が少なくありません。心情表現とはどんなものか、その言葉が心情表現といえるかどうかなどを知るために、心情表現が出てくる文章に線を引かせて練習しましょう。

 

心情表現を探し出しても、それがどのような感情なのかわからないことがあります。そんな時は「プラスの気持ち」「マイナスの気持ち」などと、気持ちを二つに分けて考えることが有効です。さらに、一つの心情表現からいくつもの気持ちが考えられることがあります。最初から決め付けることなく、いくつもの可能性を考える習慣を付けることも大切です。

 

最後は、とらえた気持ちを自分の言葉で表現できるかどうかです。感情を表す言葉は「喜怒哀楽愛憎」(六情)など基本的なものを教えたうえで、さらに「喜び系」「怒り系」などと系統立てて示していくとわかりやすいと思います。そして、実際に使うこと。言葉は実際に使って、細かいニュアンスを体得していくのがいちばんです。気持ちを表す言葉を豊かにすることを心がけてください。

 

出典:国語の物語文で人の気持ちを読み取るのが苦手です[中学受験] -ベネッセ教育情報サイト

子育て・教育Q&A