検察官ってどんな職業? どうすればなれる?
世の中にはたくさんの職業があります。どんな仕事内容で、どういう人が向いているのか知っておくことは、自分の可能性を広げるためにも、大いに役立つでしょう。今回は「検察官」を取りあげます。
検察官とは?
傷害や窃盗といった事件が発生した時、その捜査にあたるのが検察官です。犯罪の捜査というと、警察官を思い浮かべるかもしれませんが、警察の仕事は事件の詳細を調べて被疑者を捕まえるところまでです。警察から捜査書類と被疑者の引き渡し(送致)を受けたところから検察官の仕事がスタートします。
検察官の仕事の内容
検察官は刑事事件を裁判所に起訴するか、しないかを決める権限を持っています。捜査の結果、被疑者が罪を犯したことが明らかだと考えられる場合は、起訴します。裁判の場では犯罪が立証できる明白な証拠を提出し、適切な刑罰を求める「求刑」を行います。
検察官になるための必要な資格
司法試験に合格しなければ検察官になることはできないため、まずは法科大学院に進学する必要があります。法科大学院を卒業するか、予備試験に合格すればそれと同等の学識を有すると認定され、司法試験の受験資格を得ることができます。試験に合格すれば、司法修習生として実務に携わります。修習終了後、司法修習生考試に合格し、裁判所に能力・適性が認められてようやく検察官として働くことができるようになります。
検察官の将来性は? どんな性格の人に合っている?
国際化が進む現代社会では、国を超えた犯罪の数も増えてきています。これからの検察官には、語学力など国際犯罪にも立ち向かうことのできる能力が求められています。大使館、研究施設での仕事といった新たな活躍の場も生まれています。
検察官の仕事は激務です。徹夜での作業や休日返上で働かなくてはならないことも多く、体力が求められることになります。膨大な書類を精査し、その真偽を見極めていかなくてはならないため、冷静な判断力がなくては務まりません。
裁判に対する冷静な姿勢と同時に、被疑者やその関係者に対しては、人間味のある態度で接することも大切です。