転塾や習い事の取捨選択 受験に向けて5年生になる前にやるべきこと

転塾や習い事の取捨選択 受験に向けて5年生になる前にやるべきこと中学受験を目指す場合、それに向けた学習が本格化する5年生の新学期。この時期に準備しておきたいことや保護者の心構えについて、中学受験のプロ、森上教育研究所の森上展安氏に伺った。

 

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5年生になるこの時期、多くの塾でクラス替えが行われ、各教科ともひと筋縄ではいかない問題を取り組むようになります。今後は、各教科1時間ずつは予習が必要でしょう。そこで重要になるのが時間の使い方。時間管理や勉強に適した環境作りは子どもには難しく、保護者の出番といえます。

 

習い事が多い場合は、子どもが意欲を持っているもの以外、減らす必要があるかもしれません。テレビやゲームの時間もルールを決めてください。保護者が一方的に決めるのではなく、子どもにも考えてもらい、親子で納得することが大切です。勉強のごほうびとしてゲームOKタイムをとるなど、子どもの意欲が続くように工夫してください。

 

塾や勉強法を見直すにもよいタイミングです。成績がずっと下位~中位で動きがない場合は、授業や指導法が合っていないと考えられますので、変えたほうがよいでしょう。他の塾を検討するには時間がかかります。新学期の前までには転塾先が決まっているようにしましょう。

 

家庭内での話し合いが必要な場合もあります。母親が受験に熱心なのに対し、父親が関心を示さないため母親の不満がたまっているといったことはよくあります。子どもは家庭内の空気を敏感に感じとります。家族が協力して応援する態勢を作っておきましょう。子どもの意欲は、たこに似ていて、「家族が応援してくれている」と思えば揚がり、何か心配事があったり、叱られて自信をなくしたりすれば落ちてしまいます。子どもを思いどおりに動かすのではなく、自分がどう動けば子どもが動いてくれるかを考えましょう。「コントロール」ではなく「マネジメント」で、子どもの意欲を持続させることが保護者の一番大切な仕事なのです。

 

出典:受験勉強の本格化に向けて[中学受験 4年生] -ベネッセ教育情報サイト

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