高校受験までの効果的な1年計画

 高校受験まで、あと1年。中学校の定期テストとは違って、勉強の計画を長期的に立て、なおかつ、やる気を持続させなければなりません。高校受験までの効果的な1年計画について、ベネッセ教育総合研究所顧問の深町芳弘先生が解説します。

 

 

6割以上の中学生が、中3のはじめまでに受験を意識

 中学2年生の冬にもなれば、自分の進路について考えはじめている生徒が多いでしょう。ベネッセ教育開発センターは、2011年9月に全国の高1生と母親に、高校受験に関する振り返り調査『高校受験調査』を実施しました。その調査では、全体の35.5%が中2の後半までに高校受験を意識し始めたと回答しました。中3の初め頃と答えた人を含めれば、61.4%になりました。でも、志望校はまだはっきり決めきれていないかもしれません。

 

 ここから自分の「やる気」を引き出せるかどうかは、目標や夢があるかないかで大きく違ってきます。ただ単に「中3だから受験勉強をしなくちゃ」と、漠然と思っているだけでは、なかなか本気になれません。

 

 つまり、「やる気」とは、「こんな自分になりたい」「こんな高校生活を送りたい」と思う気持ちが運んでくるものなのです。どんな仕事に就きたいかというイメージから、そのためにどこの高校に行きたいかが決まる場合もあります。あるいは、高校の説明会に参加したり、見学に行ったりして、雰囲気が気に入ったから「この学校で高校生活を送りたいな」と思う場合もあります。また、人によっては、部活を頑張りたいという動機もあるでしょう。

 

 そのような目標や夢に、「正しい、正しくない」という差はありません。上に挙げたような目標や夢を持った生徒は、持たない生徒とのやる気の差が大きいと思います。もし、まだ目標が見出せない、高校生活の楽しいイメージが湧かない、という人がいたら、ぜひ高校について調べたり、チャンスがあったら高校を訪問したりしてみてください。

 

 

先輩からのメッセージ「高校受験をしてよかったこと」とは?

 また、同じく『高校受験調査』では、高校受験を経験した先輩たちが、「高校受験をしてよかったこと」について答えてくれています。特に多かった回答は、次のとおりです。

 

・進路についてよく考えることができた

・やればできると自信がついた

・今後の進路決定(大学受験など)に向けて頑張ろうと思った

・精神的に強くなった

・長い期間勉強をやりとげた達成感があった

・将来の目標ができた

・成績が伸びるのが面白かった

 

 これらの答えから、高校受験はみなさんに精神的な成長をうながしてくれると言えます。1年後、今よりもっと成長した自分に出会えると思って、受験勉強に積極的に取り組んでいきましょう。

 

参考資料:ベネッセ教育開発センター『高校受験調査』(2011年)

http://berd.benesse.jp/shotouchutou/research/detail1.php?id=3187

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