国語の苦手な帰国子女 読解力を身に付ける方法を専門家が指南

国語の苦手な帰国子女 読解力を身に付ける方法を専門家が指南現地の言葉には堪能になったけれど、いざ入試対策、となると国語でつまずいてしまったという帰国子女の保護者。読解力を付けさせるための方法を、平山入試研究所の小泉浩明氏が伝授する。

 

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【保護者からの質問】
海外の現地校に通っており、この夏に帰国しました。こちらでテストを受けてみると、国語の読解で、選択肢問題はともかく、記述問題は解答できません。長い文章を読み慣れていないのが原因のようです。せめて漢字と語句の意味を理解することだけでもがんばるように言っていますが、これでよいのでしょうか。(小5男子の母親)

 

【小泉氏からのアドバイス】
語彙(ごい)は国語の基礎・基本ですから、塾での学習はもちろん、ご家庭でも積極的に増やすことを心がけましょう。毎日15分程度の勉強をしっかりくり返せば、3か月ほど集中して勉強すると目に見えて効果が出てくると思います。漢字は書いて覚える(つまり入力する)だけではすぐに忘れます。覚えた漢字を長期に記憶していくためには、覚えた漢字を使う(つまり出力する)ことです。文章を書く時にできるだけ漢字を使う、あるいは、漢字の書き取りのテストをくり返し行うとよいでしょう。

 

帰国子女のお子さまでなくても、入試ではある程度のスピードで読むことが求められます。読む力やスピードを付けるためには、読み慣れることが大切です。文章を音読させて、どの程度読めるかを確認することから始めるとよいでしょう。読めない熟語や意味がわからない言葉はどのくらいあるのか、読み飛ばしをしたりしていないかなどをチェックしましょう。

 

その次は500字~800字程度の短めの文章から始めて、何が書いてあるかまとめるという作業をくり返すとよいでしょう。「○○の物語」とか「○○の話」という具合に一文でまとめられるようにします。大事なところ–物語文なら登場人物や心情を表す言葉、説明的文章ならくり返し出てくる言葉・接続語・指示語・中心文に印を付け、その文章の話題や筆者のイイタイコトを理解させます。

 

出典:長い文章を読み慣れず解答できないので、漢字と語句の理解をがんばらせています[中学受験] -ベネッセ教育情報サイト

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