【公立・私立・国立】小学校の仕組みや違いとは? わかりやすく解説

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最近は小学生でも受験をし、違う学区の小学校へ通う子も増えています。でも小学生でわざわざ受験する理由は? 違いは何? 微妙に分かっているようで分からない小学校の「公立・私立・国立」の違いについてご紹介します。

この記事のポイント

都道府県・市区町村が運営する「公立小学校」

小学生になったら、自宅からいちばん近い小学校へ通う……この学校が「公立小学校」です。住んでいる学区に応じた学校へ通うため入学するための試験がなく、学費は無料。保護者視点からすれば給食費や諸経費以外の金銭的負担、送迎などの体力的・時間的負担が少ないのが大きなメリットです。

運営しているのは都道府県や市区町村であり、働く先生たちは多くが地方公務員です。校長などの管理職になるには選考試験を受ける必要があり、受験資格は県によりますが「年齢」「勤務経験年数を満たす」などがあります。

教科書はその公立小学校が設置されている地域の教育委員会が選びます。そのため教育内容に関する独自の工夫などはおこないにくく、基本的には地域全体で同じ内容を学ぶことになります。

学校法人が運営する「私立小学校」

学校法人とは「学校を設立したい」と思った個人を含む役員で作られるもので、公立や国立とは違う、独自の工夫が濃く出やすい学校です。教職員は公立と同じく「小学校教諭普通免許」を持っていますが、採用は各学校が独自におこなっており、就職活動のように直接求人からの応募・採用となる場合も。

入学するためには各学校の入学試験を受ける必要があり、公立・国立と比べ学費は高い傾向に。こちらも文部科学省の「学習指導要領」に沿った学習をおこないますが、校風は私立小学校を設立した学校法人の方針によるため自由度が高く、使う教科書は校長が選択可能。力を入れる学科もそれぞれです。

学校独自でいろんなことを決めやすく、施設・設備が充実しやすいのも特徴です。そのため保護者が役員活動でフォローしなくてもよい場合も多く、労力的な負担は少ない傾向にあります。

国が運営する「国立小学校」

国が運営する国立小学校は、多くが「国立大学附属」の立ち位置にあり、小中一貫となっています。公立と同じく学費は無料で、基本的に必要となるのは給食費や諸経費のみ。さらに授業内容は大学の研究結果を反映した質の高い、充実したものになる傾向にあり、先進的でレベルの高い学びが期待できるのが大きなメリットです。

非常に人気が高い国立小学校ですが、入学するにはまず「抽選」で当選し、その後入学試験を受ける必要があります。抽選で落ちてしまえば受験資格も得られないため、入ろうと思って入れるわけではないのが難しいところです。

使用する教科書は校長が選べますが、私立のように濃い特色はありません。しかし比較的のびのびと自由な学び方をするため、公立・私立とはまた違った魅力があるといえるでしょう。

反面、交流会やサークル・草むしりなど保護者の出席が求められることが多く、労力的な負担が大きくなる場合も。また、強制ではありませんが寄付を募るお知らせプリントがくることもあり、家庭によってはプレッシャーを感じてしまうこともあるかもしれません。

まとめ & 実践 TIPS

幼稚園や保育園と同じく、小学校にもそれぞれ風土や特色があり、お子さまや保護者のかたに合う・合わないがあると思います。学区の公立小学校に通うのももちろん良いですが、あらかじめリサーチして特色を知っておけば、お子さまがより伸び伸びと楽しく通える環境を作ってあげられるかもしれません。

いろんな面を考慮しつつ、いちばんメリットのある納得の選択ができるとよいですね。


出典:文部科学省「学校法人制度の概要」
URL https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shinkou/07021403/001.htm

出典:文部科学省「管理職選考試験の受験資格(各県市別状況)(平成29年4月1日現在)」
URL https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/detail/__icsFiles/afieldfile/2017/12/27/1399625_18.pdf

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