読書習慣が身に付かない小5男子 まずは感動体験を、と専門家

読書習慣が身に付かない小5男子 まずは感動体験を、と専門家本を手に取っても、すぐに飽きて最後まで読み切れない、小5男子の保護者。「根気よく読めるようになるにはどうすればよいか」との悩みに、平山入試研究所の小泉浩明氏が回答する。

 

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【保護者からの質問】
本を読む習慣がなかなか身に付きません。本を手に取りますが、すぐに飽きて最後まで読み切れません。時間を決めてゆっくり読ませるようにすると、ますます読めなくなりました。どうすれば根気よく読めるようになりますか?(小5男子の母親)

 

【小泉氏からのアドバイス】
本好きな子と本嫌いな子の差は、本を読んで感動した・おもしろかったという経験や、1冊の本を読み終えた時の満足感の有無にあるのでしょう。読書とは習慣性のもので、そうした感動や満足感に接すると、再び味わいたくておもしろい本を探すのだと思います。子どもには、読書するきっかけ、つまり、本を読んで感動するとか、1冊の本を読み終える充実感を与えるとよいでしょう。

 

きっかけをつくるためには、字が大きく、挿絵が多めのものを選ぶのがコツ。楽に読めて、読み終えることができれば、少なくとも読み終えた満足感は得られるでしょう。あるいは、短編集など、いくつもの物語に分かれていて、一つひとつの物語が気楽に読める本もいいですね。星新一のショートショート、ファーブル昆虫記、シートン動物記などは人気がありますし、オー・ヘンリーの名作短編集はおすすめです。

 

本は全部読まないといけないように考えがちですが、最後まで読み切れなくてもかまわないと思います。これから好きになる本を探していると考え、図書館などを利用し、自ら本を手に取るように導きましょう。

 

本は人生を豊かにしますが、中学、高校時代の読書は、特に人間形成に大きな影響をもたらします。その年代になると、保護者が読む本をすすめるのは嫌がるでしょうから、読書好きになる種をまけるのは今のうちだと思って、いろいろ工夫するとよいと思います。

 

出典:本を手に取りますが、すぐに飽きて最後まで読み切れません[中学受験] -ベネッセ教育情報サイト

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