「合同相談会」の上手な活かし方 第4回 中学校の「進路説明会」[高校合格言コラム]
中学校の「進路説明会」
前回は、前々回に引き続き、合同説明会の会場でのことにについてお話ししました。今回は、お子さまを巡る現状の認識についてお伝えします。
●保護者のかたのころとは進路先が大きく違っている
安田教育研究所は東京のど真ん中、六本木にあり、私は地元の港区立六本木中学校の学校評議員もしています。5月中旬、学校評議員会がありました。配られた資料の中に、今年3月の卒業生が合格した高校・高専の一覧表がありました。
都心の学校なので卒業生は33名しかいません。それなのに合格先は国立大学附属が1校、公立高校が11校、私立高校が24校、高専が1校と多様なのです。いちばん多い私立高校でも合格者は3名。ほとんどが各校1名です。交通の便のよいところで、埼玉・千葉にも通えるので、埼玉2校、千葉1校といった具合です。
私自身は港区ではありませんが、やはり都心の区立中学に通っていました。その当時は、都立高校でこのレベルを受ける受験生なら、併願する私立高校はここかここ、といった具合に、ほぼ決まっていたものです。保護者のかたのころはどうだったでしょうか? 私の時代ほどではなかったにしても、これほどバラバラということはなかったと思います。
今でも地方の場合は、ほぼ決まっているというところが多いかと思います。が、保護者の時代以降でも、学区撤廃、交通の利便性の向上などで、学校選択の環境は大きく変わっています。どうしてこんな話をしているかといえば、以下のことを意識していただきたいからなのです。
・地元の中学からも驚くほど広範囲の高校を受験するようになっている
・学校が受験先を決めるのではなく、ご家庭がどこにするか決めることが必要になっている
ということです。
つまり、当然保護者のかたがご存じない学校についても情報を集める必要がある、自分の責任で選ぶ覚悟を持たなければいけない、のです。
●お子さまの中学校からはどの高校に進んだ卒業生が多いのか
中学3年の1学期の終わりごろに、多くの中学校では「進路説明会」(「進路報告会」)が開かれます。そこでは、前年度の卒業生の進路状況やこれからの受験勉強の留意点、学校選択に関する資料などが配布されます。ですから、六本木中学の例でお話ししたように、お子さまの中学校からはどんな高校に合格しているのか、確認してください。
今は、個人情報を守ることに神経が使われているので、それぞれの高校に進んだ生徒の、在学中の成績がどのようなものであったかが、資料には掲載されていないのが普通です。質問タイムの時に「〇〇高校に進んだお子さまの内申成績はどのくらいなのですか?」と尋ねてもいいのですが、そうすると、「△△さんのところは、〇〇高校をねらっているらしいわよ」などとうわさを立てられる可能性もあるので、会の終了後に、先生に個別に質問したほうがいいでしょう。
●知らない高校は調べてみる
また、卒業生が合格している高校で知らない高校があったら、その場で先生に質問してみる、帰ってから「受験案内」を開いて確かめてみる、HPを見てみる……などして、我が子の受験校候補になるのかどうか、早めにチェックしてください。なぜなら、今後「合同相談会」でブースを訪ねる、「学校説明会」に参加する等のスケジュールに組み込む必要があるからです。
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