説明文で「迷子」にならないためには? 中学受験の専門家が対策を伝授
国語問題の長文読解が苦手な小4女子を持つ保護者。物語文は何とかなるものの、説明文などの長文では内容を見失い、点数が取れないという。中学受験に向けてどのような勉強をすれば苦手を克服できるだろうか。平山入試研究所の小泉浩明氏が、対策をアドバイスする。
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【質問】
説明文など、長い文章になると内容を見失うことが多く、行き詰ってしまいます。一方、物語文は短いこともあり、比較的内容を追いやすいようです。文章の種類によって、点数の開きが大きいのが気になります。(小4女子の母親)
【小泉氏からのアドバイス】
物語文は、時間の経過とともに話が進んでいきます。回想などで戻ることはあっても、時間に沿って展開していくことに変わりありません。また、因果関係がはっきりしていることもあり、読みやすいという声が多いようです。
一方、説明的文章は時間には関係なく話が展開していきます。因果関係も明確ではないように思え、読みにくいのでしょう。時間という拠り所もなく、何の脈絡もなく文や段落が出てくるように感じて、途中で何の話をしているのかわからなくなってしまうのだと思います。
迷子にならずに説明的文章を読み切るためには、文や段落の関係を考えて論理的に読むことが大切です。まずは読み慣れることから始めましょう。最初はごく短い文章から、文や段落の関係を考えながら読む練習をするとよいでしょう。
たとえば、動植物や自然環境の話などできるだけ身近な話題の文章から始めるとよいと思います。さらに、集中力や読み飛ばしを回避するために、音読も試してみるとよいでしょう。最初の5行を読んでその文章のテーマについて予想したり、筆者のイイタイコトを一文でまとめたりするなどの練習も読解力を上げる方法だと思います。