上手に話せるのに作文は苦手 読書好きの小3男子が「書ける」ようになるには?
上手に話せるのに「書く」のは苦手、という子どもは意外と多い。神経質・よい子タイプの小3男子を持つ母親からの悩みに、平山入試研究所の小泉浩明氏が答えた。
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【質問】
作文が苦手です。話す時はいろいろな表現で上手に話しますが、そのことを文字にするとうまく表現できません。読書は大好きで、物語をよく読みます。(小3男子の母親)
【小泉氏からのアドバイス】
「話せる」が「書けない」子どもには、共通する文章の特徴があります。
●語彙不足
言葉を十分に知らないため、表現が幼くなるばかりか、表現すらできないことがあります。読書が大好きなら、物語に出てくる言葉を日頃からできるだけ使いましょう。間違えてもいいので、恥ずかしがらずに、どんどん使って語彙を増やしてください。
●文頭から文末の流れがおかしい
「きのうは遠足で水族館に行って魚が泳いでいた」。これは明らかに妙な文ですね。「きのうは遠足で水族館に行き、珍しい魚が泳いでいるのを見られて楽しかった」。こう書くつもりが、最初に書いたことを忘れてしまったのでしょう。このようなケースはよくあります。
●文と文の関係があいまい
前の文と、そのあとの文には「言い換え」「理由」「具体例」「補足説明」などの関係があります。関係をわかりやすくするために「接続語」などを使って、読み手にその関係を明示します。この関係がはっきりしないと、文と文は切れ切れになり、箇条書きのようになってしまいます。
●文章の構成が苦手
段落と段落の関係など、文章の構成も大切です。まずは一定の型に従って、きっちりとした文章を書く練習を重ねましょう。
一足飛びに上手な文章を書けるようにはなりません。「一文の流れ」はよいか、「文と文の関係」はしっかりしているかなど、段階的に学んでいきましょう。練習をくり返すと、意外に短い期間で、書き方が上手になっていきます。