お子さまの私立高校受験のタイプは? (1) 私立高校受験への対策と保護者の役割[高校受験]
これまで公立高校受験の話題が多かったので、今月は私立高校受験について、いくつかの視点からふれておきましょう。公立高校入試と同様、保護者のかたのころとは異なっている点がたくさんあります。お子さまの受験ではとまどわれていることがたくさんあるのではないでしょうか。
保護者のかたが受験生のころは、本人主体で、中学校の先生に任せておけばよかったものが、現在は保護者のかた(現実には母親中心ですが)が合同相談会に参加したり、私立高校に出向いて情報を集めたり、受験しそうな学校にはお子さまの成績を持参して相談したりしなければならなくなっています。
これからも、保護者のかたの関与が必要になっていくと予想される私立高校受験について、整理しながらお話ししましょう。
■ お子さまの私立高校受験のタイプは? (1)
この時期になれば、推薦入試で私立高校に進学しようと考えているご家庭では、ほぼ受験校を決めていることと思います。しかし、併願校としての私立高校を探されている場合には、まだ迷っているご家庭も多いでしょう。そこで、私立高校受験における、いくつかのパターンを整理してみましょう。
1. 私立が第一志望で、推薦入試で受験
2. 私立が第一志望で、一般入試の「単願」で受験
3. 私立が第一志望で、他の私立、公立も受験
4. 公立が第一志望で、私立は「併願優遇」で受験
5. 公立が第一志望で、私立は何校か受験
都道府県によって事情は異なりますが、上記の5パターンに、大きくは分けられると思います。
それぞれについて、簡単に解説しておきましょう。
1. 私立が第一志望で、推薦入試で受験
我が子を進ませたい私立高校があり、その高校が推薦入試を実施していれば、このルートで受験するのがいちばん確実な方法です。
この場合の注意点は、下記のようなことです。
- 出願基準(おもに調査書の成績で、5段階評価の場合なら5教科で20以上、9教科で30以上)があり、それを満たしていること。
- 1校しか受験できない(都道府県によっては「併願推薦」といって、公立高校に不合格だった場合は必ず入学することを条件に、公立高校の受験を認めているところもある)。
- 合格したら必ず入学しなければならない。
- 普通は調査書、面接、作文などで合否判定を行うため学力試験はないが、高校によっては「適性検査」という名称で学力試験を行うケースもある。
2. 私立が第一志望で、一般入試の「単願」で受験
我が子を進ませたい私立高校が推薦入試を実施していない場合や、一般入試に単願(専願)制度がある、もしくは推薦入試の出願基準に達しておらず、推薦入試を受けられない場合には一般入試で受験します。
ただし、最近は推薦入試に出願基準を満たしていない受験生向けの「適性検査」を課す方式を採り入れている私立高校が増えてきています。
3~5については次回お話しします。