文章題は理解しているのに、計算のミスで減点されます[中学受験]

平山入試研究所の小泉浩明さんが、中学受験・志望校合格を目指す親子にアドバイスする実践的なコーナーです。保護者のかたから寄せられた疑問に小泉さんが回答します。


文章題は理解しているのに、計算のミスで減点されます[中学受験]




質問者

小5男子(性格:大ざっぱなタイプ)のお母さま


質問

計算のケアレスミスが多いです。かけ算、わり算の筆算をしっかり書かず、見直しもしません。算数塾やそろばんには通っていません。100ます計算を自宅でやりました。本が好きで、国語も漢字以外は得意なので、算数の文章題も理解はしているものの、計算のミスで減点されます。


小泉先生のアドバイス

物事を楽天的に考え本気にならない性格なら、今すぐに具体的かつ論理的な指導が必要。

「計算のケアレスミスが多い」「見直しをしない」「国語も漢字以外は得意」などは、大ざっぱで強気なタイプの性格によく出てくる特徴です。このタイプの子どもは、物事を楽天的に考える傾向が強く、なかなか本気にならないことが多いようです。
「ケアレスミスで得点を失うのはもったいない」とか「このままでは志望校に合格できない!」などと塾の先生が指摘しても、本人はもう一つ突き詰めて考えることはしません。多くの場合は根拠のない自信を持っていて、「なんとかなる」とひそかに考えます。
また、元来のほがらかな性格により、最後には注意している先生自身が、本気で叱れなくなってしまいなりがちです。人当たりがよいのはすばらしいことですが、なかなか本気になれないと受験では困ります。そして、いよいよ間に合わなくなってしまうと、案外あっさりと目標をあきらめてしまったり、変えてしまったりという潔さがあるのもこのタイプです。

このタイプのお子さまの指導ポイントは、「いかに早い時期にヤル気にさせるか?」ということにつきます。頭のよい子どもが多いタイプなので、その気になってコツコツと勉強を始めれば、成績は伸びる場合が多いでしょう。

それでは、どうすれば本気になるのか? いちばんいけないのは、感情的に叱ったり、抽象的にアドバイスしたりすることです。指導は、論理的かつ具体的なものであることが、このタイプの子どもには特に大切です。今の実力と志望校合格のために必要な力は、客観的に比べてどのくらい差があるのか? それを埋めるために1日に何を、どのくらい、いつまでに勉強すればよいのかを具体的に示すことです。
たとえば、「漢字」が苦手であり、模擬試験で10題中5題しかできていないとします。他のできる受験生なら8問はとれるでしょうから、ここで3題の差がついていることになります。1題が2点だとすると、6点の差が付いています。この6点という点数が大きいのか、小さいのか? ここで「受験では1点2点の差で合否が分かれる」などと、抽象的なことを言ってはダメ。模擬試験のデータを見せながら、6点とることにより偏差値や順位がいかに上がっていくか、特に平均点近くのゾーンの1点、2点は差を大きくすることなど実際の模試のデータを見せながら納得させることが大切です。

このような数値を示すことは、それなりの知識を持っていないとできないかもしれません。しかし、生半可な指摘や他の人の話をそのまま伝えても、なかなか納得しないと思います。本人の気持ちとしては、「志望校に合格したい」でも「なるべくつらい思いはしたくないし、どうしてもしなくてはいけないのならその時期を先送りしたい」というものでしょう。そのような子どもにしっかり伝えるためには、塾の先生の力を借りるなど専門家の知識を活用すると納得性が高いかもしれません。
さらに、一度納得しても安心してはいけません。「痛いこと」を極力避けたがる性格ですから、いつの間にかもとに戻ってしまう可能性があります。計画的に勉強できているか、結果はしっかり出ているか、学期末ごとにチェックすることなどが大切です。

お子さまが、以上のようなタイプや性格であるとは断定できませんが、もしそうであれば、今までお話ししてきたような、具体的かつ論理的な指導が必要でしょう。そのうち本気になるだろうと高をくくっていると、6年生の9月になってもまだ本気モードになっていないということになりかねません。その時になって慌てないためにも、今すぐにも手を打つ必要があると思います。



プロフィール

小泉浩明

小泉浩明

桐朋中学・高校、慶応大学卒。米国にてMBA取得後、予備校や塾を開校。現在は平山入試研究所を設立、教材開発など教務研究に専念。著作に「まとめ これだけ!国語(森上教育研究所スキル研究会)」などがある。

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